出会った人びと、いただいた御意見
 「交通バリアフリー法」が、2000年通常国会で審議され、同年11月15日に施行されました。
 これは、すべての交通事業者に対し、旅客施設や車両などのバリアフリー化を(新設に限りますが)義務づけたという点で画期的な法律です。
 しかし、その正式名称(高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律)でもうかがえるように、交通・移動を基本的人権と位置づけたものではなく、「身体の負担を軽くする」「移動しやすくする」ための法律でしかない側面もあります。だから、既存の施設を義務からはずしたり、精神障害者や知的障害者を対象からはずすなどの弱点も残されているのです。
 すべての人は自由・安全に移動できる権利があるし、そのためにバリアーを取り除いていくだけでなく、それが当たり前の姿になる社会をめざしたい。
 法律に盛り込まれた「5年後の改正」を視野に入れながら、バリアフリーを求めるすべてのみなさんと協力・共同の関係を深め、改善できるところは直ちにしていく運動の先頭に立っていきたいと思います。
 運動に関わると、多くの方と出会います。たくさんの意見をいただきます。このホームページでも、そんな方との出会いを大事にし、ご紹介していきたいと思います。


熊井 和幸さん(44歳)
 「熊ちゃん」こと熊井さんは、肢体不自由の障害を持っています。バリアフリー問題の学習会やシンポジウム、JRや大阪市(交通局)への要望などがあるたびに、必ずといっていいほど参加されています。
 先日も事務所にファックスをいただきました。

 この間の運動は、バリアフリーということが中心でしたが、これからはユニバーサルデザインの考えを取り上げていかなければと私は考えています。
 この言葉は参議院議員の宮本岳志さんからはじめて聞きました。
 バリアフリーという言葉は、障壁をなくしフリーにという意味で、なにか狭い感じがある。
 ユニバーサルデザインの言葉を大いに広げていかなければならないと私は思います。子どもから老人まで(障害者を含む)あらゆる人に便利に使える(取り扱いが容易である)と言う意味だと私は思っています。

 実は、彼がこの間積極的に発言してきた中に、「無料乗車証のICカード化」があります。
 私たちが何気なく使っている自動改札機ですが、切符や定期を通すことが、手の不自由な彼には大変です。無人改札が増えてくる中で大きなバリアーになっていました。
 朗報になったのは、2003年よりJR西日本がICカード対応の定期券(乗車証)を導入するという発表でした。非接触式のICカードは、「自動改札機の上でかざすだけで改札できる」あるいは「カバンの中にいれていても反応する」というものです。(JR東日本はすでに今年4月から試験運用を開始)

 大阪市交通局にも「公共交通改善のための大阪市民会議」の一員としてご一緒に要望にいきました。
 その回答は「本市が発行する無料乗車証及び敬老パスのICカード化についても、本市関係先と連携をとりながら、検討を進めてまいりたいと考えております」で、「いつ頃からするの?」と聞くと、どうもJR西日本と同じぐらいの日程のようです。  熊ちゃんは、「これこそユニバーサルデザインだ」と喜んでいましたが、本当に早く実現してほしいと重ねて要望しておきました。

 この記事を書いている間に、高齢者の方からお怒りの電話が事務所にかかってきました。大阪市の発行している敬老乗車証のことです。

 年とって、敬老乗車証をいちいち出すのが大変だが、地下鉄などでは改札に人がいても、見てくれたらいいのに自動改札を通ってくれとわざわざ連れて行かれる。若いモンにはわからんと思うが、あれは取り忘れることもある。
 この間も忘れて、「再発行してくれ」といったが、してもらえなかった。あれは何とかしてほしい。
 
 ICカード化の計画のことをお話しして喜んでいただいたのですが、「困っている年寄りはたくさんいる。ぜひ、日本共産党も取り組んでほしい」と言われました。ぜひ、共にがんばりたいと思います。