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日本共産党大阪府委員会と大阪女性後援会が共催した「少子化・子育て支援を考えるシンポジウム」は各界から多彩なパネリストのご協力を得、会場いっぱいの150人の参加で成功しました。パネリストの各氏をはじめ、成功のためにご尽力下さった皆様に心から厚くお礼を申し上げます。
2006年の日本の出生率は全国では1.25人ですが、大阪の出生率は1.16人とさらにそれを下回り、全国ワースト5位となっています。少子化は、日本社会の前途にかかわる重大問題ですが大阪ではいっそう深刻化しているといわねばなりません。シンポジウムでは、この問題の専門家である藤井伸生華頂短大教授や国会でこの問題に携わって来られた小林みえこ参議院委員、医療の現場から産婦人科医の植木佐智子医師、そして子育てママの長岡美由紀さんのそれぞれから多彩な角度で問題提起がなされました。
個々の内容はこの報告書を読んでいただくとして、シンポジウムをコーディネートさせていただいた者として概括的に述べると、大きく4つぐらいの特徴があったと思います。第一は、そもそも少子化問題への対応を考える時に、結婚・出産はあくまで個人の選択の自由であり、「産めよ増やせよ」式の強制などは絶対にあってはならないことです。個々人が「産みたい・育てたい」と思ったときに、どれだけ安心して子どもを産み育てられる条件を、行政がすべての国民に保障するか、これが対策の基本だということです。
第二は、少子化の要因として考えられる問題は多岐にわたるが、先ほどの「基本」から考えたときに、(1)労働者の働きかた、労働条件の問題、(2)保育料の高騰など子育て環境の悪化と行政の公的責任の放棄(3)医療現場の困難、とくに産科、小児科をはじめとする医師不足などの問題が、政治の問題としては鋭く問われているということがシンポジウムを通じてうきぼりになりました。そして、小林みえこ参議院議員からは、それらの最大の原因が「大企業中心の政治」にあることも語られました。
第三に、特に今回有意義だったことは、パネリストの長岡さんをはじめ、会場からも子育て真っ最中の当事者が実体験にたった発言をして下さったことです。そのことでシンポジウムが机上の議論でなく、現在進行形で子育てにとりくむみなさんからの声や苦労、悩みをしっかり反映するものになったと思います。こういう場を今後もっともっと増やしていかなければならないとの思いを強くしました。
そして第四に、知恵もまた現場にあるということです。子育てをすすめる上で「大企業中心の政治」を変える必要はよくわかるが、それまで待てない。今すぐ何をするかという問題でも、現に取り組んでおられる地域から「子育てネットワーク」や「子育て相談会」、新日本婦人の会の「子育て小組」の活動など、すでに多彩にとりくまれている報告もありました。私たちはこういった活動にも学んで、「子育ての本音や悩みを語り合える場」をつくり、そのネットワークを地域に網の目のように広げていきましょう。
最後に、子どもが大切にされる社会というものは大人も大切にされる社会です。シンポジウムでも紹介しましたが「自分は他人に劣らず価値がある」と思っている子どもの比率は中国でも米国でも9割程度に対して、日本では驚くべきことに3分の1の子どもしかそう思えていないという国際比較調査があります。子どもが大切にされる社会をつくるためには人間を大切にする政治が不可欠です。このシンポジウムを機に、府下各地で今後もこのようなとりくみが広がってゆくことを希望して、まとめにかえたいと思います。
2006年11月
日本共産党前参議院議員・大阪府委員会政策委員長
宮本たけし
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