3月12日 交通・情報通信委員会(99年度政府予算案についての委嘱審査)

    区分機納入を巡る談合で郵政省自身が受注業者を指示

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<入札談合で郵政省が受注業者を指示>
<「一社入札」の結果は歴然としている>
<マスコミの報道に責任を転嫁する答弁>
<納入も保守もきれいに二分されている>
<ATMの保守もトンネル会社が独占>

 


宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。
 予算の委嘱審査に当たり、郵政大臣に質問いたします。
 私は、この間、一貫して国民の安心と信頼なくして郵政事業のまともな発展はない、この立場からさまざまな問題を取り上げてまいりました。本日は、国民の信頼を最も大きく傷つける企業や業界との癒着、談合等々の問題を取り上げて、大臣と議論をしたいと思うんです。
 大臣、あなたは昨年九月二十二日、本委員会での私の質問に対して、私と大臣が同世代であることについて触れ、「感性が似ている」と、こう述べた上で、「新聞などで取りざたされているさまざまな疑惑について逐一私は目を光らせておりまして、その都度各局にこれは絶対大丈夫か、間違っていないのか、このとおりなのかそうじゃないのかと全部確認させて」きたと答弁されました。
 大臣、私は、郵政事業というとりわけ国民との信頼の上に初めて成り立つ事業において、たとえ一つでも国民に疑惑を持たれるようなことがあってはならない、万一そういったことがあったならば、直ちに襟を正し、疑惑の解消に真摯に努力する、これが郵政省として当然の姿勢だと思いますが、まず大臣の基本的な姿勢をお伺いしたいと思います。
国務大臣(野田聖子君) 昨年の九月の本委員会で先生の御質問に対して答弁したその内容そのもの全く変わりございません。その姿勢が変わっていないかどうかは、本来、私自身よりも周りの人間の判断というのも必要だと思いますけれども、なお一層懸命に取り組んでいるところでございます。

 

<入札談合で郵政省が受注業者を指示>

宮本岳志君 ところが、そういう国民に不信を持たれる事件が後を絶たない。先ほど私はたとえ一つでもという言葉を使いましたが、そういう言葉が浮いてしまうほど取りざたされているのが実態だと思います。
 私は、郵便物の区分機、これは会計検査院は新型区分機、旧型区分機と呼んでおりますけれども、この区分機の調達にかかわる談合問題について取り上げたいと思うんです。
 郵便番号自動読み取り区分機類の入札に関して、昨年十一月十二日、公正取引委員会は東芝と日本電気に独禁法違反を認定し、排除勧告を出しました。この排除勧告に伴い、独禁法違反行為の前提として二社に対する郵政省からの区分機類に関する情報提示があったことを明らかにし、郵政省に対して異例の要請を行ったわけであります。
 まず公正取引委員会にお伺いしますが、今回の勧告に至った経緯と郵政省への要請の内容について御報告ください。
政府委員(平林英勝君) お答えいたします。
 郵便番号自動読み取り区分機の件につきましては、先ほど先生の方から御指摘ありましたように、公正取引委員会は、十一月十二日に日本電気と東芝に対しまして、独占禁止法第三条の規定に違反するということで勧告をしたわけでございます。被疑事実としましては、いわゆる入札談合を行っていたということで、郵政省担当官から情報の提示を受けた者が受注予定者となる、その受注予定者とならない者は受注予定者となった者が受注できるようにするということでしていたということでございます。
 この勧告に対しまして、二社が応諾をしなかったわけでございますので、昨年十二月四日、審判開始決定を行いまして、現在審判手続に付されているところでございます。それで今月、三月五日でございますが、第一回の審判が開かれたところでございます。
 それから、お尋ねの郵政省に対する要請の内容でございますけれども、その内容と申しますのは、東芝、日本電気の二社が平成七年度以降郵便区分機類の入札に当たりまして、入札執行前に郵政省職員から郵政省の購入計画に係る区分機類の機種台数、配備先郵便局等に関する情報の提示を受け、これらの情報の提示を受けることを前提として本件の違反行為を行っていた事実が認められたということでございましたので、郵政省に対しまして、本件と同様の違反行為が再び行われることがないよう入札に係る情報管理について検討するよう要請したところでございます。
宮本岳志君 つまり、郵政省が事前に示す情報を一つのサインにして、どちらが落札するかを談合して行っていたということだと思うんです。
 会計検査院の平成九年度決算報告によると、九七年五月十六日に入札が行われた九年度歳出による調達では、予定価格と落札額との比率は何と九九・九五%となっております。これは、一般競争入札というのは全く看板だけで、実際はそのすべてが東芝あるいはNEC一社による入札であったと書かれております。しかも、東芝が十二件、八十台、百八十五億二千三百万、NECも十二件、九十五台、百七十七億八千七百万、見事に振り分けられております。
 これらの振り分けがこれら二社が談合して行われたというだけでなく、そもそもあらかじめ郵政省の側でどちらに落札させるか振り分けが行われていたのではないかということが重大問題だと思うんです。会計検査院の報告書では、「配備される新型区分機等の製造会社があらかじめ特定されていると認められる事態が、」「見受けられた。」としておりますが、それはどのような事実なのか、会計検査院に述べていただきたい。
説明員(増田裕夫君) 九年度歳出予算による調達におきましては、新型区分機等の調達契約の中で予備部品の調達もあわせて行っておりましたが、その際、仕様書等におきまして製造会社が特定できるような予備部品のベルトの幅を示しておりました。また、一部の地方郵政局におきましては、配備される機種を九年度歳出予算による調達の入札前に管内の郵便局に通知しているというような事態がございました。
宮本岳志君 このようにして、一般競争入札といいながら、平成九年度歳出分についてはすべて一社入札だったと、こういうことであります。

 

<「一社入札」の結果は歴然としている>

宮本岳志君 きょうは、委員の皆さんにもわかりやすいように資料をお配りをしてございます。
 平成九年度歳出分というのを見ていただいたら、まさに落札率は最高一〇〇%、最低でも九九・六六%、平均で実に九九・九五%で落札をされております。一社入札なんですから、これはもう何回でも入札できるわけですよ。初めは高値で入札をして徐々に低い値をつけていく、これを小刻みに繰り返すわけです。公取の調査では最高十三回というのがあった。〇・三%程度の誤差で落札していることから見ても、大体〇・三%程度の刻みで入札を繰り返したはずです。それを郵政省は傍観してきた。このようにして予定価格ぎりぎりで落札されてきております。
 窓口の不足金ということをこの前取り上げましたが、一円たりとも公金だと職員に弁償までさせる郵政省が、この問題ではえらく甘いじゃないですか。こんなものはとても傍観できるものではない、異常な入札だと言わざるを得ないと思います。
 そこで、も う一つ会計検査院に聞きますが、平成十年六月九日に行われた十年度歳出による調達では、一社のみと二社が競争した入札があった。それぞれ落札比率を最高、最低、平均に分けて御報告いただきたい。
説明員(増田裕夫君) 一社入札につきましては、東芝のみが参加しているものは最高九九・二二%、最低九六・五五%、日本電気のみが参加しているものは最高九九・九八%、最低九九・三六%となっており、一社のみの入札の平均は九八・七四%となっております。
 また、二社入札につきましては、東芝と日立が参加しているものは最高九九・五三%、最低七七・〇九%、東芝と日本電気が参加しているものは最高九五・五三%、最低七五・二六%となっており、二社入札の平均は八五・四四%となっております。
宮本岳志君 違いは歴然としていると思うんです。これもお配りした資料一枚目の下の段です、「十年度の新型区分機類の調達について」。先ほど会計検査院から報告があった数字がこの一覧表からも見てとれます。つまり一社入札でやっているのはことごとくが九八%、九九%という状況ですが、二社が競争すれば八六%、八三%と大きく引き下がっております。
 しかし、まだ十年度でも四十一件中十七件が一社入札というふうになっております。なお四割が一社入札。これは「競争性を更に高めることを検討する余地がある」と会計検査院は指摘しております、なぜ一社しか入札してこないのか疑問だと。
 その要因について郵政省、どのように考えておりますか。
政府委員(濱田弘二君) 区分機につきましては、契約の透明性、公正性を確保する観点から一般競争入札といたしております。それで、先生も御案内のように、政府調達手続に基づきまして調達内容を官報に公告し、国内外の企業に広く参入の機会を提供しているところでございます。
 ただ、どの調達物件にどのような価格で応札するかは、これは当然のことでありますけれども企業側の受注能力や営業戦略などによるものでありまして、結果として一社入札になることはあり得るものでございます。
 また、会計法令によりまして、入札予定価格を超える場合にはそれを下回るまでまたさらに入札を繰り返す、これも法令上認められておる制度でございます。
宮本岳志君 十三回も入札を繰り返して徐々に値段を落として、しかも九九・九五%とかこういう値段で落ちていると。これはだれが考えても、どう考えたって、つまり高値で張りついているとしか言いようがないと思うんです。

 

<マスコミの報道に責任を転嫁する答弁>

宮本岳志君 それで、私はこの問題で次に郵政省にお伺いしたいんですが、三月五日の夕刊各紙を見ますと、つまり先ほどの公取の勧告を受けて、NECと東芝、この二つの会社は、郵政省の内示が前提であったと、「契約、郵政の内示」と、こう報道しております。担当者の東芝、NECの言い分は、入札方式を採用していたとはいえ、実質的には郵政省の内示を前提にした随意契約であった、二社が談合したとの指摘は到底受け入れられない、こう述べて、全面的に争う姿勢だと、こう報じられております。
 私は、たとえ郵政省の内示が前提のものであったとしてもこの二社の責任が決して免罪されるものではない、そう思いますよ。そう思うけれども、これはこれから公取の審判の場で明らかにされることであります。
 しかし、これまで明らかにしてきたように、郵政省にもこういう指摘を受けてもおかしくない点がある。つまり、事前にさまざまな情報を提示したということも言われているわけであります。
 ところが、郵政省は、十一月十二日、公取の勧告と要請を受けた談話、十二月十七日の参議院決算委員会での答弁、さらにはことし二月十日の衆議院逓信委員会での矢島委員に対する答弁、何の反省もしていない態度だと私は思います。
 これについては、昨年十一月十三日付の毎日は「郵政省官房長が開き直り発言」と報じ、十一月十四日付の朝日では「反省の色見えぬ郵政省」と厳しく指摘をしております。
 国民も疑惑の目で見ていると思いますが、全く何の反省もないんですか。いかがですか。
政府委員(濱田弘二君) 区分機に係りますところの情報管理に関しましての公正取引委員会からの検討の要請でございますが、これは当然真摯に受けとめております。
 先生いろいろ新聞記事も引用されました。ただ、新聞記事がすべて一〇〇%正しい事実関係を報道しておる場合ばかりではないと思っております。
 今回の一連の中で、逐一の指摘は私がこの場で申し上げるのは適当でないと思いますので一つだけにさせていただきたいと思いますが、例えばある大手の新聞で、公取委が九年の十二月にメーカー二社に立入調査をした、それで慌てて郵政省は日立を三社目に入札をさせたというような記事が報道されておったわけでございます。これはもう私ども、平成四年から何とか二社体制から三社目、四社目のメーカーの参入を導入したいということで本当に力を尽くして今まで努力をしてまいったわけです。四年には日本IBMという外資系の会社もおられました。もちろん日立もおられました。
 しかし、これはもう当委員会の先生方すべて御案内のところでございますけれども、日本の郵便番号区分機の場合には、単に手書きの数字を読むだけじゃなくて、漢字とか仮名、これを手書きで書いてあるのも読まなければならないというようなところの技術上の困難性が非常に高くて、外資系はなかなかもうギブアップと。最後の最後まで残った日立製作所も、八年まではこの読み取り率をクリアすることができずに、やっと昨年のちょうど公取委の方でメーカー二社に立入調査される前の月でございますけれども、読み取り区分率が七五%という当時の水準をクリアされた。そして早速、翌二月の入札に入ってこられたという、こういう客観的な事実があるわけです。
 それにもかかわらず、大手の新聞でありますけれどもそういう明らかに間違った報道をされるということで、新聞、新聞とおっしゃいますけれども、やはり事実に基づいた報道ばかりではないということは、釈迦に説法でございますけれども、私どもいつも心しなきゃならぬことじゃないかなと思っております。
宮本岳志君 私は、別に新聞報道だけで述べているわけではございません。公正取引委員会のこういう要請というものも出ている、会計検査院だって決算報告できちっと触れているわけですから、それをもとにして私は質問をしているわけであります。
 先ほど郵務局長の説明もございましたが、技術的に追いついたのが九八年二月だと、よくこういう議論をされますけれども、大体、二社体制だったということを今私は問題にしているんじゃないですよ。二社があったって一社入札だったんですから。そうでしょう。
 この平成十年度の調達の資料を見ていただいたら、平成十年には二社入札になっているところがございます。日立が入ってきて、東芝及び日立というところもあるけれども、その下には東芝及び日本電気という欄があるじゃないですか。ここでの落札率を見ていただいたら、最低は七五・二六%、平均でも八三・六七%。東芝と日本電気との競争であれば、日立が追いついていなくたってそれ以前からきちっとできたはずなんですよ。それを日立が参入してくるまでやってこなかったのが問題ではないかと私は言っているわけですから、別に日立がどうかということをここで問題にしているわけではございません。
 とにかく、この問題について反省するという立場はないんですか。改めてお伺いいたします。
政府委員(濱田弘二君) 先ほども申し上げましたけれども、今回の公正取引委員会からの検討の要請については真摯に受けとめているところでございます。
宮本岳志君 私は、この問題はやはりこれから大問題になってくるというふうに思っております。
 この二社はあくまで争うという立場をとっておりますが、例えば東芝やNECが主張している言い分ですね、これが郵政省の内示に基づく随意契約だったと。もしこの主張が正しかった、現にそういうことが認められる事実があったということになれば、これは一つ会計検査院に確認したいんですが、これは一般論ですよ、何も今すぐそういうふうになるかどうかはともかくとして、もしも一般競争入札といいながら実は郵政省の内示に基づく随意契約であったという事実があれば、これは会計法二十九条の三、契約方式の準則に反するんじゃないですか。
説明員(増田裕夫君) 一般競争契約方式につきましては、透明性、公正性、競争性という点において国の契約の原則的な方式とされておりまして、公告手続とか入札資格の決定、その他会計機関がとるべき手続が会計法等において定められております。
 私どもの検査の結果、今回の新型区分機の調達に関しましては、契約手続自体は会計法令の規定に基づいて行われておりまして、会計法二十九条の三を含めて違反の事実は認められておりませんでした。
 なお、郵政省が製造会社に対して事前に情報提示を行ったかどうかにつきましては、会計検査院として事実を確認しておりませんので、具体的なコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
宮本岳志君 公正取引委員会でこれから審判が始まってまいります。現状の言い分は二つのメーカーと郵政省とは真っ向から平行線をたどるというふうに思われるわけです。これは当然どうなのかということが審判で問題になってまいりますが、これも一般論で公正取引委員会にお伺いをいたします。
 このことをはっきりさせるためには必要があれば郵政省も証人や参考人として呼ぶこともあり得ると思うんですが、一般論としてはいかがでしょうか。
政府委員(平林英勝君) 先生今おっしゃったように、個別のお話につきましては、まさに第一回の審判が開かれたところでございますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。審判がこれからどう展開するか、それは全く予断を許さないところでございます。
 ただ、一般論として申し上げれば、審判、これは裁判類似の手続でございますが、事案の真相を究明するために証人に相当する参考人ということで審判廷で陳述をしていただく、これは一般的にあり得ることでございまして、その中に公務員が含まれるということは当然あり得るわけでございますが、これはまさにまた審判の進展状況によって当事者から申し出があり、それを審判官が適当と認めた場合になされるということになるわけでございまして、これは一般論でございますが、そういうことでございます。
宮本岳志君 私は、やはり郵政省の立場、姿勢というものが今問われているというふうに思うんです。
 二月の衆議院逓信委員会での我が党矢島委員の質問に対して濱田郵務局長が、「法に触れるとかあるいはそのたぐいだという意味で言っておられるとすれば、そういうことは十年度のみならずそれ以前においてもやったことはございません。」と、こう答弁されましたね。私は、こういう答弁がなされるところに今郵政省に問われているものがあるのではないかと思うんですよ。
 つまり、法律に触れるようなことをもし郵政省がやっていたら大問題じゃないですか、そんなこと。そうじゃないんですよ。法律に触れるかどうかではなくて、少なくとも、マスコミだけでなく公取や会計検査院もこうして異例の指摘をしているわけですから、改めて国民の疑惑に対して襟を正す、そういう立場で真摯な態度をとるべきであるということを私は皆さんに求めたい、そういうことでございます。
 東芝や日本電気の区分機の調達で、まさに郵政省が仕様書という形で配分を決めていたということは私はこれから明らかになってくるだろうと。右流れといえば東芝製の代名詞、左流れといえばNEC製の代名詞、そういうふうに実際上は二つのメーカーの間で使われていたわけでありますし、また旧型の区分機は東芝と日本電気の二社独占で事実上の随意契約、新型区分機は一般競争入札の名のもとで東芝と日本電気が一社で入札をする。これはまさに、この間公正取引委員会が調査に入るというところまで行われていた疑いは明白だというふうに思うんです。
 この点、改めて郵政省いかがですか。
政府委員(濱田弘二君) 先ほど公取委員会の局長さんの方からもお話がありましたけれども、既に審判手続に入られたということでございますので、現在係争中になっておるわけですから、私の方からるる申し上げるのは差し控えさせていただきたいと思います

 

<納入も保守もきれいに二分されている>

宮本岳志君 それでは、少し角度を変えてお伺いいたします。
 まず、郵政省にお伺いいたしますが、東芝、日本電気、日立の各年度の区分機の納入台数と金額、これをひとつ。
政府委員(濱田弘二君) 新型区分機と旧型区分機に分けてお答えさせていただきます。
 新型区分機につきましては、平成八年度、東芝と日本電気ということで呼び捨てにさせていただきますが、東芝四台、約九億四千万円、日本電気四台、約十一億六千万円。平成九年度でございますが、東芝九十二台、約二百十五億二千万円、日本電気百三十五台、約二百七十二億三千万円、日立製作所一台、約二億七千万円。
 次に、旧型区分機でございますが、これは平成七年度からございまして、東芝三十四台、約七十億四千万円、日本電気三十三台、約七十一億一千万円。最後でございますが平成八年度、東芝十九台、五十二億六千万円、日本電気十六台、約四十四億二千万円。
 以上でございます。
宮本岳志君 これは見事な振り分けだと言わざるを得ないと思うんです。旧型区分機で百二十億円程度、新型区分機では二百数十億円と、東芝とNECが横並びになっております。談合の結果としか言いようがないと思うんですね。
 次に、この区分機の保守についてもお伺いしたい。
 区分機の保守は、東芝、日本電気、それぞれメーカーごとに系列の保守会社が決まっております。東芝の区分機に対しては東芝系の日本自動機器保守、日本電気の方はNECポスタルテクノレクス、こうなっております。
 郵政省、この三年間のそれぞれのメーカーの保守台数と契約金額は幾らか、お答えください。
政府委員(濱田弘二君) 保守台数は各年度末日の区分機の配備台数としてお答えさせていただきます。また、年間の保守金額には、区分機以外に正確に申し上げますと選別取りそろえ押印機などが含まれておりますが、それをお含みおきいただければと存じます。
 最初に、日本自動機器保守株式会社でございますけれども、古い方からいきまして、七年度、二百十八台の約十九億六千万円、八年度、二百三十二台の約十九億八千万円、そして九年度、三百六台の約二十億円。
 次に、NECポスタルテクノレクスでございますが、七年度、百九十九台の十八億三千万円、八年度、二百十一台の十九億四千万円、九年度、三百三台の二十一億六千万円。
 以上でございます。
宮本岳志君 これも二十億程度できれいに真っ二つと。
 昨年十月十六日付毎日は、「郵政省が事実上NECと東芝の受注を調整していた背景には、郵政官僚の天下り先になっている保守会社二社の経営を安定させる狙いがあるとみられる。」と指摘しております。
 官房長にお伺いいたしますが、東芝、日本電気、日立、日本自動機器保守、NECポスタルテクノレクスへの郵政省からの天下り、あなた方の言う再就職の状況は何人おりますか。
政府委員(濱田弘二君) 郵便関係でございますので、私の方からお答えさせていただきます。
 再就職の承認を得て御指摘の会社に現在再就職している者の数は次のとおりでございます。
 人事院の承認を得て行っている者で答えさせていただきますと、東芝ゼロ、日本電気一名、日立製作所二名、そして、保守会社の二社はいずれもゼロ名でございます。
宮本岳志君 これは、私どもの調査でもこの二つの会社に対する天下りはそんなゼロなんという状況ではない。毎日新聞も、昨年十月十六日付の記事で、二社と関連で常時五十人以上というふうに報じております。今人事院の関係で許可されてという条件をおつけになりましたけれども、ここに郵政省のOBが天下っているということはもう明瞭な事実ですよ。これはもう世間でもだれも疑う者はないと思うんです。
 それで、こういう天下りの状況のもとで、これも同じ毎日新聞の記事ですけれども、こう言っております。「保守・点検業務は他社にはできないため、随意契約でほぼ独占的に受注できるうまみの大きい仕事」だと、こう述べております。
 実は、この随意契約の問題を私は昨年の当委員会で質問をいたしました。それに対する濱田局長の答弁は、東芝、NECそれぞれノウハウを持っているのは一社である、だから会計法令上も随意契約によらざるを得ないというのが我が国の現在の法制度だと、こうお答えになりました。
 では、改めて郵務局長にお伺いしますけれども、だからこそこういう企業に再就職をするということがあってはならないと思うんです。会計法上も随意契約しかあり得ないような会社、入札ではなくいわば言い値で郵政省と取引関係にある会社、どうしてそういう会社に天下りが許されるのか、それこそ癒着ではないか。これはいかがですか。
政府委員(濱田弘二君) まず、区分機の保守の随意契約、宮本先生の方から私の昨年のお答えを引用していただきましたけれども、これは世の中的に極めて常識のところだろうというふうに思っております。
 区分機の保守については、当該メーカーの保守技術に関するノウハウが必要であることから、特に、これだけ高度な技術要素が集積しております区分機のような場合には、各メーカーごとに一社のみでしか保守できないものだということでございます。それで、国の会計法令におきまして、このような場合には随意契約となるというふうに明記されておるところでございます。したがって、保守契約としては何ら問題がないというふうに考えておりますので、今後とも同様の対応をしてまいりたいと思っております。
 それから、郵政省職員であった者が区分機の保守会社二社に再就職しておるということでございますが、この二社トータルで六百七十九名の職員の方がおられるわけでございますが、郵政省の勤務を経験した者はそのうちの三十七名、五%でございます。これらの元郵政職員の大宗は、郵便局で管理者を務めまして郵便局の実務に通暁していることから、それぞれの会社におきましてその知識や経験を生かして勤務されているものと考えております。
宮本岳志君 例えば、これも新聞報道ですけれども、この二社の関係者はこう述べたと。郵政省から圧力を強くかけられてポストを用意しており、我々から手を挙げているわけではないと。決して民間の会社がそういう方々が天下ることを歓迎しているわけではないという関係者の証言も報道されております。私は、少なくとも随意契約、一社独占になっている会社に対して郵政省の職員が再就職するということについては、これは会計法令いろいろ局長述べられるけれども、言ったように疑惑の目で見られる、そういう問題をはらんでいるのではないか。このことはぜひ指摘をしておきたいというふうに思うんです。

 

<ATMの保守もトンネル会社が独占>

宮本岳志君 きょうはATMについても一つだけお伺いしておきたいと思います。
 ATM、CDの保守業務を独占契約している日本オンライン整備、この会社はこの間、三年間で約二億の所得隠しがあったということで、東京国税局は重加算税の対象として一億円を追徴すると報じられました。
 この日本オンライン整備というのは、職員四百十九名中百二十一人が郵政省の関連職員です。社長は元郵政事務次官の小山森也氏、十人の役員のうち四人が郵政省関係者、しかも昨年の九月までは十人の役員中八人が郵政省関係者、残り二人のうち一人が日本逓送関係者。まさに郵政関係者で占められてまいりました。この会社は年間売り上げ百九十二億円、そのうち郵政省との取引で七六%、百四十六億円を売り上げております。
 これまで郵政省は、この会社と独占契約を結ぶ理由として、全国津々浦々に存在するさまざまなメーカーのATM、CDを保守できるネットワークを有していることを挙げております。
 ところが、昨年六月三日付毎日では、日本オンライン整備、「NOSが全国に持つ七十六カ所の拠点のうち、直営で自社の社員が保守業務を行っているのは三十カ所足らず。残りの拠点ではATMの納入メーカーやその関連会社の営業所が業務を代行している」と、こう報じました。
 私は日本オンライン整備の職員録で調べてみましたが、なるほどそうなっております。確かに技術員のいる拠点もあるが、例えば岐阜エンジニアリングセンターは所長たった一人であります。岐阜といえば大臣の地元でありますので大臣はもう十分御存じでしょうけれども、岐阜県には四百三十一局の郵便貯金取り扱い局があり、このほとんどにATM、CDがあります。これをこの一人の所長が保守管理しているわけは絶対ないと思うんですね。結局メーカーにやらせている。
 この会社は間に入ってもうけを抜いているだけじゃないですか。いかがですか。
政府委員(松井浩君) たくさんの論点を御明示いただきましたので、お答えが少し長くなろうかと思います。
宮本岳志君 端的に。
政府委員(松井浩君) 端的に。
 ATMにつきましては、完全に一般競争で入札をやっております。その結果、五つのメーカーがATMの機器を提供しております。民間の金融機関ですと、自分のところはここと大体決まりますが、私どもは完全に競争でやっておりますので、どんどん変わります。
 そういう状況なものですから、同じ地域で隣の郵便局とで機械が違うということが起こります。それから、同じ郵便局でも、複数の機械がありますと複数のメーカーの機械が変わります。最初は一緒に入れても、競争でやっておりますので、後で変わります。そういうところに対して一括でやらないと効率的な保守ができないということで、このオンライン整備の会社に委託をしております。地域的に連檐した郵便局に対して一括保守をやるという業務をやっておるわけでございます。
 それで、先ほど御提示のあれですが、じゃ何をやっているのかということでございますが、郵便局から頻繁に、毎日使っている機械でございます。たくさんの郵便局ございます。いろいろクレームがついてきます。機械がダウンしました、そういうことが出てきます。それに対応しなければなりません。そういった現場事務、それからそれを受け付けて、あとは定期点検で行きます。計画的に保守の日程を組んだり、そしてその後のチェックをしたり、そういうことがございます。そういった現場事務をやっているところがセンターだというふうに伺っております。
 そういう中で、先ほど郵務局のお話もありましたけれども、郵便局の実務をやってきた人たちがそういう仕事をやっているということでありまして、いわゆる、何といいましょうか間に入ってピンはねというふうな性格のものではないというふうに私は聞いております。
 それから、ちょっと筋の違う話でございますが、先ほど新聞記事に出ておりました税の問題がございましたけれども、私が当社から伺っている限りでは、経理上の部品のとらえ方で……
宮本岳志君 それは主題じゃないですから、いいです。
政府委員(松井浩君) そうですか。じゃ、失礼します。
宮本岳志君 いろいろ弁解をするわけですが、私は、こういうことが出てくるたびに、やはり郵政省とそういう業者との結びつきということが国民の間に疑念を広げているということを言っているわけですよ。
 私は、予算委員会の提出資料としていただいた資料で、きょうお配りした資料の二枚目に一つにつなげた資料をつくってみました。二枚目を見ていただきたい。これは郵政省から出た資料をもとにつくったものであります。
 九一年から九七年までの郵政省の契約上位七社の発注額とそこへの天下り人数というものをリンクさせた表をつくってみました。大体毎年一定額以上それぞれの企業に割り振られておる。例えば、日本電気と東芝が事実上区分機を二社独占していたとき、つまり日立が追いかけていたとき、出おくれた日立はこのときATMの新型小型機をこの四年間一社のみで独占するという形で、そういうところで発注を受けてきております。
 この日立のATMの問題というのも、新聞報道等で見ますと、これも全く同じ一社入札です。何回も繰り返してほとんど予定価格ぎりぎりで落札するというやり方をやってきた。そして、この日立が区分機参入を目指していた平成八年、九年、十年、まさにこの時期に技術顧問として続々と郵政省、郵政関連から天下っていっております。
 こういうことをやっていたのでは、幾らあなた方が否定しても国民は納得しない。ましてや、このお金はすべて国民のまさに貯金だということですから、これは国民に癒着ではないかと疑惑の目で見られても否定できない。
 これは郵政大臣、そう思いませんか。
政府委員(松井浩君) 日立の例の小型のATMについて言及がございましたので、その点についてのみ申し上げたいと思います。
 従来、大型のATMをつくっておりました。どんどん広げていきますと、小さな特定局にまでATMが必要だというふうにどんどんとATMの需要が変わってきました。そうすると、小さな郵便局でも性能のいいもので多少高くても入るものができないかという流れの中で、日立の開発が行われたように承知しております。これは郵便局にしかございません、民間の金融機関ではこういうものを置いておりません。つまりそういうふうな小さな店舗がないからであります。そういう中で出てきたということ。それから、さらに普及していく過程でもっと安価でそして田舎の方の郵便局でも置けるようなものはないか、ATMをどんどん広げていかなきゃいかぬ、こういう流れの中で新しい機種も調達するようになっております。その結果、日立以外の数社が入札に参加するようになっております。それだけちょっと申し上げます。
宮本岳志君 もう時間が参りましたので、最後に、大臣、きょうのやりとりも聞いていただいて、私がきょう本当にあなた方に言いたかったのは、郵政省というものは、郵政事業というものは国民との信頼の上に成り立つものであると。それは違法であるかないかということではなくて、もちろん法に触れるというようなことなら重大ですが、たとえ法に触れなかったとしても国民の疑惑を招くようなことを一切やらない、そしてもしもそういう指摘がされたら、真摯に襟を正して国民に納得していただけるまで徹底的に調査をして国民に公開する、そうでなければ国民の大切なお金を、財産をお預かりする資格はない、こういうことを皆さんに言いたかったわけであります。
 そういう点も受けていただいて、最後に郵政大臣の今後真摯に取り組んでいく決意をお聞かせいただいて、質問を終わります。
国務大臣(野田聖子君) まず、郵政省のOBの再就職についての御質問がありましたけれども、先ほど来それぞれの局長が申し上げたことと全くトーンは一緒になるわけですけれども、やはりそれらの人たちは郵便局でしっかりと管理者としての仕事を研さんされまして、その後その実務に明るいということで、その知識とか経験がそういう企業が望んでいる、必要としているものだと思って勤務されているものだと私も考えています。
 さらに、今後、新型区分機にせよATMにせよ、これは最終的には国民利用者の利便のため、または効率性のためにやっていることでありますが、両局長の説明があったとおり、いかにも汎用性がない。つまり、郵便局のシステムならではの、そしてまた私たちも間違いを起こさないようにかなり技術、ハードルを高くしてありますので、そういう意味では、これからどしどしと、これらの今お名前が挙がった企業以外の方たちに参加していただきまして、まさに競争入札がどんどんそういう民間企業のファイトと努力によって進めていただけることが何よりだと私は思っています。

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