10月14日 旧国鉄債務処理等特別委員会(旧国鉄債務処理等6法案)

    国民に「ツケ回し」する法案に道理ある処理策を対置 

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<1047名問題で「引き続き努力」と総理>
<低利への借り換えに消極的な政府答弁>
<蔵相は道路特定財源の既得権を擁護>
<発生原因と責任に即した債務処理を>

<1047名問題で「引き続き努力」と総理>

宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志でございます。
 まず、総理にお伺いをいたします。
 国鉄分割・民営化から十一年になりますけれども、大きな問題として、旧国鉄長期債務をどう解決するのか、これは今後六十年間にわたる重要な課題であります。また、未解決の問題として、一千四十七名のJR不採用問題もございます。
 民営化に当たり、当時の橋本運輸大臣は一人も路頭に迷わせないと国会で言明をいたしました。これは公約と言うべきものだと私は思います。政府として、行政の一体性、継続性の責任から見て、この言明、この公約を当然守るべきだと考えますが、総理のお考えをお伺いいたします。
国務大臣(小渕恵三君) 橋本内閣時代のそうしたお約束、それを守るために今最善の努力をいたしておるわけでございますが、特にこの不採用問題につきましては、歴代の運輸大臣、労働大臣が政治決着に向けて労使双方に協力を求めてまいりました。
 関係者の間で大きな隔たりがあるのが現状でございますが、過ぐる五月二十八日に地裁でJR勝訴の判決が出されたところでありまして、政府といたしましては、本判決が問題解決の契機となり得ると考えられることから、今後の関係者の対応を見守りつつ、引き続き努力してまいる所存でございます。
宮本岳志君 多分お間違えになったと思うんですが、これは橋本内閣時代じゃなくて、中曽根内閣時代の改革時の問題でございます。
国務大臣(小渕恵三君) 失礼いたしました。
宮本岳志君 それで、この問題は、やはり十一年経過して国民の働く権利、生存権にかかわる重大問題だと私は思っております。
 一千四十七名の労働者とその家族の皆さんはJRに採用されなかったためにアルバイトでの収入しかないというような状態、給食費すら払えなくつらい思いをしたという小学生、高校進学をあきらめざるを得なかった中学生など、本人はもとより、子供たちを初め家族全員が生活上で大変な思い、大変な犠牲を強いられてきた十一年だと思うんです。人道上からもこれ以上放置することは許されない問題だと思うんです。
 総理、政府を含めてこれを早期に解決すべきだと考えますが、もう一度、そういう人道上の問題として放置できない、これについてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。

国務大臣(川崎二郎君) 五月二十八日の判決がJR全面勝利であったことは御承知のとおりであります。その後、この判決を一つの契機として、お互いに話し合いをしていって詰められないものか政党間でも御努力をいただいているところでございます。また、そこまでの経過として、運輸大臣なり労働大臣、時の所管にある方々が歩み寄りを求めてきたことは事実でございます。
 JR全面勝利という一つの結果を受けて、例えば国鉄清算事業団とこの一千四十七名の方々がテーブルに着くという場面が生じてくるのか、そうなればそういった関係者の努力を見ながら我々としてなすべきことがあればやらなきゃならぬ、こういう対応をいたしているところでございます。
宮本岳志君 総理は本会議での御答弁でも、今後の関係者の対応を見守りつつ引き続き努力をしてまいる所存でございますと、こういうふうにも御答弁されておりますので、ぜひ今お話のあったような方向も含めてしっかりと対応、努力をしていただきたい、このことをお願いしておきたいと思います。

 

<低利への借り換えに消極的な政府答弁>

宮本岳志君 続きまして、私は低利借りかえの問題についてお伺いをいたします。
 言うまでもなく、ここまで債務が膨らんできた要因の一つは利払いであります。我が党はこれまでも一貫して財投資金の低利借りかえを主張してまいりました。今回、財投資金の繰り上げ償還を行うとしていることは一歩前進だと考えております。これによって毎年六千六百億円の利払いが四千百億円に二千五百億円も減少するということは極めて重要でありまして、これまでの我が党を初めとする主張の正しさを示すものだとも考えております。
 しかし、今回の法案で免除するとなっている八・三兆の無利子債務、これは長期債務の側から見れば無利子債務ですけれども、一般会計の側では決して無利子ではないんです。国民負担という観点から見れば有利子債務だと私は思います。この分の一般会計からの利払いは先日の本委員会での答弁でも六十一年以来既に総額で四兆一千七百五十億円に達している、こういうことが確認されました。
 問題は、この無利子債務八二二兆円については繰り上げ償還を行わないとしていることが重大だと思うんです。平成十年度の予算を見ましても、
この利払いは年四千三百億円を超えておりますけれども、八〇%は財投資金でございます。これを繰り上げ償還して借りかえれば、単純計算でも利払いは二千億程度下がるというふうに思います。
 そこで、大蔵大臣にお伺いいたしますが、こんなに効果が明らかであるのに、この無利子の債務の方、このたび一般会計に引き受けるというこの分についてなぜ借りかえを行わないんですか。

政府委員(中川雅治君) 今回の国鉄清算事業団の債務の繰り上げ償還でございますが、これは国鉄長期債務の本格的処理策の一環として、国鉄清算事業団が廃止され一般会計に債務が承継されることによりまして資金運用部は従来貸し付けを行ってきた根拠、目的を喪失するという考え方のもとに、いわば本格的処理策の一環として清算事業団債務の償還を受けることを決断いたしたものでございます。
 一方、先生から御指摘のありました既往の一般会計承継債務でございますが、これは今回のような本格的処理策の一環ということではなく、国鉄清算事業団がこれから発足する昭和六十二年三月末、あるいは清算事業団が存続中で本格的処理策が講じられるまでの業務を続行している中で、その時々の国鉄清算事業団の債務を軽減するために、本来、国鉄清算事業団が負担すべき債務を一般会計において承継をした、つまり一般会計が肩がわりしたものでございます。言いかえれば、資金運用部と国鉄清算事業団の債権債務関係が資金運用部と一般会計との債権債務関係に置きかわっただけのものと認識すべきでありまして、その時点で繰り上げ償還という考え方はございませんでした。
 この一般会計承継債務は以上のような経緯で生じたものでございますが、現時点におきましては、資金運用部と一般会計の債権債務となっておりまして、清算事業団の債務とは完全に切り離されたものでございます。
 この債権債務は現時点では約定金利で既に定められたスケジュールに沿って償還が行われているものでございまして、今回の本格的処理策の一環としての措置とは同列には論じられないものだというふうに考えております。
宮本岳志君 できるだけ手短にお願いをいたします。
 先ほど本委員会でも、今回の繰り上げ償還に関して、なぜ林野の債務についてはそうしないのかと。例えば、清算事業団がなくなるからというのであれば、これは林野庁はなくなりませんし、林野特会は残るではないかという議論がございました。このときのお答えは、一般会計に承継するからでございますと、こう大蔵大臣はお答えになりましたが、これは一般会計に承継するのに、なぜこの分については償還しないのかと私は聞きたいんです。大蔵大臣、いかがですか。

政府委員(中川雅治君) 資金運用部がほかのところに貸している債権を一般会計が承継したという事例は過去にも幾つかございます。
 したがいまして、一般会計が承継したということで繰り上げ償還をするということではございませんで、今回の林野の場合には、国有林野事業改善特別措置法が廃止されまして、いわゆる今までの資金の貸し付けの目的が失われる、それで今回の林野特別会計はいわば公益的な側面を重視した新しい考え方で生まれ変わる、そこの今後の林野特別会計には資金運用部は貸し付けをしない、こういうことで全体がセットになって繰り上げ償還という措置が講じられるものでございます。
宮本岳志君 なかなか理解しかねる御答弁だと思うんですけれども、先ほどの御答弁、最初の御答弁を聞きましても、同じ旧国鉄の債務であります、それは。今回の処理にかかわるものであるとかないとかという議論はありましたけれども、同じ旧国鉄の債務でありますし、また同じように一般会計に承継しながらこれについては繰り上げ償還をしないというのは、筋が通らないというだけではなくて、このことによってどんどん膨らんでいっている利払い費、これがまさに隠れた形での国民負担になるということを私は指摘をしているわけであります。
 ですから、これについても、この前、私はいろんな試算を出しましたけれども、膨大な額の国民負担ということになっていく可能性があるわけですから、改めてこの無利子債務と言われるものの利払い費についての一般会計での、何といいますか、国民負担の軽減、利払いの軽減ということをやるべきだというふうに思っております。
 それで、総理にお伺いしたいんですけれども、総理は何度も、ここまで債務が膨らんできたというのは大変遺憾だということについては本会議の御答弁でもおっしゃいました。また、できるだけ国民負担を少なくするというお気持ちも持っておられると思うんですよ。その点で、先ほど申し上げたように、この分の利払いは借りかえないためにどんどん膨らんでいっていると。これは私が聞いているところでは八・三兆のうちの大体八割は財投資金だということですけれども、これもあわせて借りかえる、繰り上げ償還する、こういう御決断はいかがですか、されませんか。
国務大臣(小渕恵三君) 公社公団の分も含めまして、資金運用部の資金のあり方につきまして検討する過程でこの問題については考慮していくべきものと考えております。
宮本岳志君 つまり、私が本会議で繰り返し指摘してきたように、この国鉄債務の処理という問題は、二十八兆円ということが額で出ていますけれども、実際はさまざまなその他の国民負担の中身がある。七十兆ということも言いましたけれども、まさに今銀行の早期健全化という議論もやられて、ここでも六十兆とかいう議論がやられていますよ。私、本当にこういう議論を見て思うのは、住専のときには六千八百億という議論でありました。また、消費税や医療改悪のときには九兆円という議論でありました。そして今、ここで議論されているのはまさに六十兆、七十兆と。一体どこまで国民に負担をかけていくのか、こういう点を本当に怒りを持って受けとめるわけであります。

<蔵相は道路特定財源の既得権を擁護>

宮本岳志君 次に、自動車重量税など道路特定財源の活用について質問をいたします。債務返済のための財源問題です。
 我が党は、長期債務の解決のためには、JR本州三社に応分の負担を、このことと同時に、道路、港湾、空港など交通関係特別会計を一元化した総合交通特別会計をつくって道路特定財源を活用することを一貫して主張してまいりました。これは今や広く国民の間で世論になって広がりつつあると思います。マスコミや学識経験者の間にもそういう声が聞かれます。昨日の参考人質疑でも、日本大学の桜井教授、元国鉄再建監理委員会代表代行の加藤寛参考人、そして玉置和宏参考人、そういう皆さんも自動車関係税の活用に賛同を表明されたと思います。昨日お招きした参考人の半数がそういう所論を述べられたというふうに思うんです。
 大蔵大臣は本会議での私の質問に、道路財源の活用について実は財政構造改革会議でもそういう有力な意見があった、しかしながら強力な反対があって困難だったと答弁をされました。また、別の場所での答弁では、何といっても、今のように既得権と申すと言葉が悪いかもしれませんが、はっきりそれらのものは使途が決まっておって、こういう新しいところに導入することには大変な抵抗がございましたと、こうお答えになっている議事録もございます。この既得権というのは一体何ですか、そしてどういう抵抗があったんですか。
国務大臣(宮澤喜一君) これはもう長い長い歴史のある話でございますが、結局、財政構造改革会議でも、理屈からいえば委員のおっしゃるようにみんな交通関係のものを一つにして財源を合わせたらそれで本当に、ですから学者さんはそうおっしゃいます。理屈はそうなんですが、おのおのの財源には法律によるものあるいは慣例によるもの等々いろいろありまして、道路は道路、自動車は自動車、もう何十年の貸し借りも含めまして、北方領土なんという言葉が実はあるぐらい、いつ貸した、いつ取り返すんだと、もう大変長い間のあれがございます、本当を申しますと。
 ですから、ひとつ何かの機会にもう全部持ち寄って新しいことをやろうじゃないかとでもならない限り、財源の方が動いてこない。会計が仮にできましても、財源の方が来ませんから動かないというのが実は実情でございます。これは一種のある意味で行政改革というんでしょうか、それとも行財政改革、税制改革というんでしょうか、大変にしがらみの多い問題でございます。
宮本岳志君 大蔵大臣は私よりもずっと御年配ですので長い歴史も御存じなのかと思いますが、しかしこういうことについてさまざまな指摘がされております。
 一橋大学の石弘光教授は、昨年五月五日付の日経新聞で、「ガソリンは酒、たばこと同じように担税物資である。過去の経緯に問題が残るかもしれないが、税理論から言って一般財源として用いてもまったく問題はない。」と指摘し、「揮発油税、自動車重量税などの税収を道路特定財源に自動的に割り当てている国は今日、世界広しといえど日本ぐらいなものである。」と、こう話っておられます。
 ぜひお伺いしたいんですが、日本以外に自動車重量税や揮発油税を自動的に道路特定財源に割り当てている国がございますか、大蔵大臣。
国務大臣(宮澤喜一君) 申しわけありません、お答えできる者がおらないかと思います、大変複雑な問題なものですから。お許しください。
宮本岳志君 ぜひ調査をして、このことについてもきっちりと調べていただきたいと思うんですね。
 それで、私は、こうして学者の間からも非常識だという指摘をされているわけですから、この道路財源の活用に対してまさに踏み出すということが大事だと思うんですよ。これまでのしがらみというようなことをおっしゃいますけれども、まさにそのしがらみがここまで財政も行き詰まらせてきたし、長期債務の大もとにもなってきたと。私は、今ここで七十兆なんという負担を国民にかけるという議論をやっているわけですから、そんなしがらみだとか既得権だとか、そんなことで国民は絶対に納得しないと。改めてこのことについての検討が必要だと私は思います。
 こういう議論をやりますと出てまいりますのは受益者負担という言葉でございます。総理も答弁で受益者負担ということを言っておられました。
 それで、私が指摘したいのは、交通政策に対してこういう受益者負担という考え方というのは今もう世界でも時代おくれになってきている、そういうこともぜひお考えいただきたいと思うんです。
 昨日の桜井参考人も交通の社会的費用という考え方を紹介されました。交通の社会的費用というのはEU諸国などで今随分広がってきている考え方ですが、つまり騒音とか渋滞とか環境破壊とかさまざまな影響を例えば道路であれば自動車が与えている、だから当然その交通がさまざまな与えている、それを解決するためにかかる費用というものはやはりその交通に負担をさせていく、そのために交通全体をしっかりと体系的に見直して、交通の社会的費用という観点から例えば道路の財源も鉄道に充てる、そういうさまざまな影響のないような分野にこのお金を使っていく、こういう考え方がドイツやEU諸国で広がっていると、こういうことも御紹介をいただいたところです。実際にこういう考え方に基づいてドイツでは鉱油税の鉄道への充当は当然とされておりますし、スウェーデンでも実際に鉄道に自動車関係税から資金を振り向けております。
 大蔵大臣も本会議での私の質問に、将来の問題としては考える可能性があるとお答えいただきました。将来の問題と言わず、本当にぜひ早急にこのことについて踏み出すべきだと考えますが、大蔵大臣の御答弁をお願いします。
国務大臣(宮澤喜一君) 恥ずかしいことを申し上げるようでございますが、例えば自動車と鉄道は一種の敵なんですね、おかしなことでございますけれども。競合関係にあるといったようなことを乗り切りませんと、この話は、本当に理屈としては総合交通体系というものがあっていいんですが、それこそ長い間の関係というものが深うございまして、しかしどうしても理屈でおっしゃれば、私は委員のおっしゃることは理屈としては当たっていると思わざるを得ないんですが、なかなか現実にその長い間の溝を埋めることができません。しかし、そういう努力はしなきやなりませんでしょう。
宮本岳志君 最後に、自動車重量税についてお伺いをいたします。
 自動車重量税創設の理由について、当時の福田国務大臣は、四十六年度予算では自動車重量税を一般財源として受け入れることにしたのです、したがって道路財源として発足しました自動車重量税はひもつきであるとかあるいは特定財源であるとかそういう形をとっておりません、七一年国会での答弁でございます。
 自動車重量税は特定財源ではなく一般財源なんですから、いわば何の根拠もなく六千七百億円、これが道路特定財源に回されていると私どもは考えますけれども、せめて直ちにこの分は自動車重量税については長期債務の元本返済の財源に回すべきではないか。御答弁をお願いいたします、大蔵大臣。

政府委員(寺澤辰麿君) お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、自動車重量税の四分の三、これは国分でございます。残りの四分の一は地方の財源でございますが、四分の三の八割が現在道路財源として使われているわけでございます。税法上はその四分の三は国の一般財源でございますが、税創設及び運用の経緯から道路財源として現在使われているということでございます。
宮本岳志君 世界広しといえどもそういうことをやっている国はないというわけですから、本当にこの点についても真剣に御検討いただきたい。
 これまで議論してまいりましたように、政府は六十二年改革当時のルールというものを幾つも踏み破ってきた。JRの債務承継額を不当に過小なものにし、それが実際と食い違っても気づきながら見直そうともしなかった。さらには、原則に反して売ってはならない土地を売却して大もうけするJR本州三社を黙認して、全く無責任な対応に終始してまいりました。そして最後には、その不始末のツケを全部国民にツケ回しする。
 このようなやり方は絶対に許されないということを強く指摘いたしまして、私の質問を終わります。(拍手)

 

<発生原因と責任に即した債務処理を

(修正案の提案)

宮本岳志君 私は、日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律案に対し、日本共産党を代表いたしまして、修正の動議を提出いたします。
 その内容はお手元に配付されております案文のとおりでございます。
 これよりその趣旨について御説明いたします。
 旧国鉄長期債務約二十八兆円の処理をどう進めるかが今問われております。政府案は、旧国鉄長期債務の元本返済財源について、歳入歳出の見直しによる財源確保と言うだけで、旧国鉄債務とは何ら関係のない郵便貯金特別会計からの繰り入れ、たばこ特別税を財源とするなど、国民負担に転嫁するものとなっています。しかし、本来この長期債務の処理は発生原因と責任に即して解決を図ることを基本とすべきであります。
 政府は、十一年前に国鉄を分割・民営化したとき、長期債務問題の解決を図ることを最大のうたい文句にしましたが、実際には分割・民営化によって発足するJRを不当に優遇して、国鉄の優良資産をただ同然で引き継がせました。一方、国鉄清算事業団には長期債務二十五兆五千億円を引き継がせ、土地売却などにより約十四兆六千億円もの返済が行われたにもかかわらず、実際には債務は約二十八兆円にも膨らんでしまいました。これは、清算事業団が利払いのために新たな借金を重ねるという悪循環を繰り返し、本来返済に充てるべき資金まで他に流用するなど、有効な対策をとらなかったことにあります。これを放置してきた政府の責任は重大であります。
 本修正案は、これらの経緯を踏まえ、JR本州三社に応分な負担を求めるとともに、道路特定財源を活用した総合交通特別会計の創設、長期債務返済資金の流用をやめさせる所要の措置を講ずることにより、国民に新たな負担増を求めることなく長期債務の処理を図るものであります。
 次に、修正案の概要につきまして御説明いたします。
 第一に、国鉄分割・民営化時の閣議決定に基づく原則に照らしてもJR本州三社の債務承継は過少であり、これを是正するための措置として、応分の負担を求める措置を講ずるものであります。
 第二に、約二十八兆円に上る長期債務の返済について、新たな国民負担なしに行うために、道路特定財源等の見直しによる道路、港湾、空港等の交通関係の特別会計を一元化した総合交通特別会計を創設、新幹線鉄道施設の譲渡の対価の活用など、財源確保の必要な措置を講ずることにしています。
 以上がこの修正案の提案の理由及びその内容であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願いいたしまして、趣旨説明を終わります。

 

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