<掛け金は引き上げで給付は引き下げ>
<「年金未納」の閣僚への国民の怒り>
宮本岳志君 私は、日本共産党を代表して、地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。
<掛け金は引き上げで給付は引き下げ>
宮本岳志君 この法案に反対する第一の理由は、掛金の連続引上げと給付額の自動的引下げを内容とする一連の年金制度改悪法案の一つだからであります。
法案は、給付額を自動的に引き下げるマクロ経済スライドの導入や、本来ならば今年度に実施しなければならない基礎年金の国庫負担二分の一への引上げの先送りなど、主要な改正内容は国民年金法等の一部を改正する法律案に準じたものになっています。掛金も厚生年金の保険料の引上げに準じて引き上げられていきます。年金法案は、保険料は上限固定、給付は五〇%確保などという当初の政府の説明が全くまやかしであることが参議院の審議の中で明確となりました。国民年金の保険料は実際には上限なしに引き上げられ、給付水準は現役世代の収入の四割台、三割台に引き下げられるのであります。このような掛金の連続引上げ、年金額の大幅な引下げは、地方公務員の共済年金においても到底認めることはできません。
第二の反対理由は、障害共済年金や遺族共済年金の最低保障額等の引下げが年金受給者の中でも弱者と言われる人たちの生活に深刻な影響を及ぼすからであります。これらの年金受給者の多くは、障害者あるいはその遺族など、年金受給者の中でも弱者と言われる人たちであります。たとえ物価スライドの措置であっても、そうした人の年金額の引下げは容認できるものではありません。
<「年金未納」の閣僚への国民の怒り>
宮本岳志君 第三に、今国会での成立見送りを求める国民多数の声を無視して強行採決された年金制度の改悪は、そのまま実施せずに見直すべきだからであります。
今国会の法案審議の中で閣僚の年金未納が次々と発覚し、このような無責任な政府に国民の老後の命綱ともいうべき公的年金制度を任せていいのかという怒りが渦巻いています。
麻生大臣の未納が発覚したとき、大臣自身は、三十年三か月は保険料を払っている、未納だったのはわずか三年十か月だと胸を張りました。しかし、国会議員である麻生氏が国保ではなく厚生年金の保険料を払い続けていたという事実は驚くべきことです。麻生氏が国民から選ばれた国会議員としての務めをわきに置いたまま会社勤めに精を出していたはずはないのであります。常時勤務する必要のない形で役員ないし従業員の待遇を受け、企業によって雇用者負担部分の支出を受けていたということです。企業が毎日出社しているわけでもない麻生氏の年金保険料の事業者負担分を支出してきたならば、それはまさしく企業献金であり、届出がなければやみ献金にほかなりません。また逆に、何の見返りもなくそのような支出を企業が行っているというのであれば、それは商法上の特別背任に相当する行為か、さもなければオーナー一族へのやみ配当でしかありません。
今、多くの国民が過労死寸前の長時間過密労働に苦しめられ、あるいはリストラの恐怖におびえ、また、せっかく学校を卒業しても職を得ることができずに悶々として暮らしているのです。毎日出社することもなく会社員としての地位だけ保障されるなどということは、そうした国民から見て、到底納得などできるものではありません。
法案成立後の世論調査でも、依然として七割から八割の国民が今回の法改正に問題ありと答えています。我が党はこの国民の声にこたえ、参議院選挙後には国会に年金改悪の廃止法案を提出するつもりであります。
国民の声に照らせば凍結、廃止が当然のそのような改悪を地方公務員の共済年金にまで持ち込むことは断じて容認できません。与党があくまで強行するなら、必ずや来る参議院選挙で国民の厳しい審判が下るであろうことを私はここに強く指摘して、反対討論といたします。