「三位一体」で答弁「拒否」に追い込まれた麻生大臣
<地方自治体は3兆円以上もの収入減>
<自治体の「自由度の拡大」は何もない>
<目標額を割り振っただけの補助金削減>
<生活保護費の削減をさせるのが狙い?>
<答弁に窮して「見解の相違」と逃げる>
<元会長有罪なら武富士は免許取消に>
<地方自治体は3兆円以上もの収入減>
宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。
いわゆる三位一体改革については、今全国からこれでは予算が組めないという悲鳴が上がっております。全国知事会も、「地方公共団体の財政運営に致命的な打撃を与えるものであり、極めて遺憾」とコメントを発表いたしました。
そこで、私は、三位一体と、この問題について議論をしたいと思います。
麻生大臣は、昨年十一月二十八日の経済財政諮問会議に、「「三位一体の改革」について」というこの文書を出しました。(資料提示)冒頭に、「「三位一体の改革」の基本的方向」というものが三点書かれてありますけれども、それはどういうものでございましたか。
国務大臣(麻生太郎君) 三位一体の地方分権、まあ、地域主権というのが正しいんだと思いますが、いうことに関しましては、基本的には目的は何かといえば、今の状態で地方が元気になるというところが一点。その次には、そのためには自由度を拡大せにゃいかぬ、地方の、それが二点目。そして、そのためにはある程度の財源をというところの三つをまとめてそういうような表現をしたと思います。
宮本岳志君 お付けしましたけれども、地方が元気になる、自主財源を拡充する、自由度を拡大。このとおりであれば知事会が反発したりするわけはないんです。そうでないから大騒ぎになっているわけですね。
私は、ここに、大阪自治労連が行った府下各自治体への三位一体改革の影響についての試算というものを資料をお持ちしましたけれども、これで大阪市を見ますと、国からの国庫補助負担金は六十二億円の減、交付税と臨時財政対策債、つまり交付税見合いの赤字地方債の合計額で三百八十六億円の減、総合計で四百四十八億円の収入減。一方で、国から新たに入る所得譲与税は四十三億円。結局、四百五億円もの歳入減となります。同じようにして、堺市は六十七億円の減収、私の住む岸和田市は二十億円の歳入減と見積もられているわけですね。府下全市町村を合わせれば九百二十七億円もの減収になります。
そこで、まず聞くんですが、今回の三位一体改革なるもので地方財政にどれだけの影響が出るか、国庫補助負担金の見直し、地方交付税総額の対前年度比の減額分、交付税見合いの臨時財政対策債の減額分、それぞれについてお答えいただけますか。
国務大臣(麻生太郎君) 今ちょうだいをしたこの資料というのは、臨時財政対策債の削減、その紙に書いてある分だと思いますが、これをよく読んでいただきますと、いわゆる地方財政収支の見通しという紙があると思いますが、これを見ますと、最終的にはこれはバランスしておるということになっておりまして、これで今個別にと言われると、いろいろあろうと思いますが、臨時財政対策債の削減、これ一兆七千億というような数字がこれに出ておりますけれども、これは、地域再生債なんか〇・八兆、〇・八兆、いわゆる八千億やら何やらをやっておりますので、そういったのを全部やっていくと、少し、これだけ見るとえらい丸々赤みたいな感じがいたしますけれども、それは結構いろいろな形で補てんをしておるという感じになっておると思いますが。
宮本岳志君 いや、きちっと額を、先ほど申し上げたものを挙げてください。
国務大臣(麻生太郎君) 平成十六年度三位一体の改革としては、一兆三千億円の国庫負担金の廃止、削減ということになっておりますけれども、税源移譲で約四千二百四十九億円ということだと思いますが。それで、その分につきましては、いわゆる本格的な、いわゆる何、たばこ税というようなものではなくて基幹税、基幹税で税源移譲をやったというところだと思っております。
次に、財源、税源の移譲の予定の特例交付金というのは、二千三百九億円としてこれは財源処置をさせていただいておりますが、これの一番肝心のところは生活保護費等々を止めたというところなんだと思っておりますので、基本的には、総額抑制ということをしたことによっていろいろな問題が出ておることはこれは確かですし、交付税が対前年度比で約一二%ということになっておりますので、そこらのところがいろんな大きな問題を今起こしておることはよく存じておりますけれども、その分はいろんな形で、財政再建債等々で補っているところだと思います。
宮本岳志君 この表は、あなた方の出したこの自治財政局のこの表に、この資料に基づいて作ったんですから間違いないんですよね。それで、補助金の削減は一兆三百億ですからね。先ほどお間違いになりましたね。(発言する者あり)
それで、合計、つまりこれ、表を見ていただきたいんですが、補助金の削減一兆円と、約一兆円と地方交付税の削減、総額で一・二兆円と、それから臨時財政対策債で一兆七千億、合計三・九兆円というのが現に地方の収入では減っているわけですよね。で、その一方で、税源移譲、一般財源化、たったの四千五百億円と、これは削減額のわずか一二%ということになると思うんです。
大臣は自主財源を拡充すると言うんだけれども、それどころか、ただ国から地方に支出するその金を削った、それだけじゃないですか。
国務大臣(麻生太郎君) 今お示しをいただきましたこの数字だけを言うとそういうことになりますが、そもそも歳出の削減が一・五兆円行われているという点を引いていただかぬと、一番最初に歳出削減というのをやっておりますので、それで約一・五兆円ということになろうと思います。また、地域の再生債というので〇・八兆円というのもありますし、それから地方税というのは、今回の場合は、昨年は前年度に比べて約二兆円の減ということでしたけれども、今年度は微増するであろうと思っております。まあ予想の範囲を超えませんけれども、〇・二兆円とかいうことになろうと思いますし、また、その他、生活保護だ、医療だ、介護だ、幾つかのものをさせていただいておりますので、その意味では、これほどむちゃくちゃな感じでというような感じに見られるかと思いますけれども、その他のところはそこそこ手当てができておると私ども思っておって、今地域によって、市町村によってすごい差がありますので、これ。個別にこれをというのはなかなか申し上げにくいところですけれども、何というの、小さなところほど大きかったというのは事実だと思っておりますので、その辺に対してはきめ細かく対応したいと思っております。
宮本岳志君 いや、むちゃなんですよ。これを受けて、全国知事会長の梶原岐阜県知事は、これでは三位ばらばら改悪だと、こう述べました。橋本の、橋本高知県知事は財源の調整機能や保障を否定するような危険を感じると、こうコメントしております。これは小さいところだけじゃないんですよ、怒っているのは。
<自治体の「自由度の拡大」は何もない>
宮本岳志君 なぜみんな怒っているのかと。我が党はもちろんこの三位一体、最初から反対してきましたけれども、今やあなた方の地方への説明とも全く食い違ってきているからなんですね。つまり、そもそも三位一体改革というのは国庫補助負担金の廃止、縮減ですね、縮小と地方交付税の見直しと地方への税源移譲、この三つを一体に改革すると、こういうことだったんでしょう。違いますか。
国務大臣(麻生太郎君) 基本的には、基本的にはそうおっしゃるとおりです。
宮本岳志君 ところが、あなた方のやってきたことを見れば、国庫補助金の負担金の削減は一兆円と、これに対して税源移譲というのはこの予定交付金を含めてざっと四千五百億ですよね。あなた方が事前に言った八割どころか半分以下ということになっております。
ところが、更に重大なのは、地方交付税は臨時財政対策債含めて二・九兆も削減しておきながら全く何の手当てもないと。これは正に、岐阜県知事が言うとおり、一体どころか三位ばらばらの改悪そのものじゃないですか。
国務大臣(麻生太郎君) 二・九兆円という数字につきましては今言われた数字の分だと思いますが、その点につきましては、先ほど申し上げましたように、そもそもこれは二百四兆円に上りますいわゆる借入金、累積総額をいかに減らすかというところから始まって、そういった意味からいきますと、補助金の削減というところでまず一・五兆円のいわゆる歳出というのは減になっておりますので、その分は、基本的には交付税はその分だけ要らないということになります、一・五兆円ですから、その分は。その分はある程度引いていたけれども、要らないものに補助金は、交付税は付きませんから、そういった意味ではそこのところから引いていただかぬと、丸々二・五兆円というわけでもありませんし、地域、地域財政再生債の〇・九兆円という分を入れておりますので、丸々全部二・九兆円ということではないという具合に御理解いただければと存じます。
宮本岳志君 いや、大臣ね、ここには借金を減らすための改革なんて書いてないじゃないですか。自主財源を拡充する改革と書いているじゃないですか。そうでしょう。自主財源を拡充する改革と、こう言われれば、自治体に、自治体が自由に使える金は増えるんだろうなとだれも思うはずなんですよ。そうでしょう。ところが、逆に減ると。こんなばかなことないでしょう。違いますか。
国務大臣(麻生太郎君) 自主財源に関しましては、少なくともいわゆる交付金やら何やらいろんな形で、補助金という形で出てましておりました分を基幹税と言われる住民税に、いわゆる所得税を住民税に切り替えることによって、間違いなく自由度が増えるというものが移ったということも間違いありませんし、義務教育等々の分につきましてもその金は回っておりますので、その点につきましては、自由度が増えないではないかと言われますけれども、少なくとも保育園の、公立保育園の方につきましての約二千億につきましては、それは明らかに自由度が増えたということで、それは一挙に全部行っていないということもありますけれども、間違いなく今まで触れなかった基幹税に手が付いたというのは、従来に比べれば間違いなく前に一歩出たと思っております。
宮本岳志君 端的に聞きますけれども、来年度の地方財政計画で一般財源は今年に比べて増えるんですか。
国務大臣(麻生太郎君) 今の段階で幾ら増えるとも幾ら減るともちょっと申し上げるような段階にはまだないと思っておりますが、極端な形で減らすつもりはありません。
宮本岳志君 地財計画で増えることになっておりますかと聞いているんです。減るんです、減るんです。
国務大臣(麻生太郎君) これ、二・二兆円でしょう、これね。平成十六年の地方一般財源総額五十五兆六千億ですから、前年度に比べて二・二兆円減るということになろうと思います。
宮本岳志君 一般財源、減るじゃないですか。何が自主財源の拡充なんですか。全く看板と違う。だから、地方が怒るのは当然なんですよ。要するに、税源移譲といっても、これは全く自主財源を増やすことになっていない。
じゃ、大臣、大臣、税源移譲とあなた言うから、私聞かせていただくけれども、これは財務大臣でもいいですし総務大臣でもいいですけれどもね、今度あなた方が移譲する税源、これで地方が、自治体自身が税として直接徴収するというものがございますか。
国務大臣(谷垣禎一君) これは今、麻生大臣が言われましたように、平成十八年度までに所得税を地方住民税に移管していく、基幹税でやるということ、それまではつなぎの方法で、方向で、所得譲与税でいくという形でやっておりますから、国で集めて配分をする、こういう形になります。
宮本岳志君 要するに、税源移譲といっても地方自身の努力で増えたりするようなものは一つもないんです。そうですよね。所得譲与税も税源移譲予定特例交付金も、結局は人口を基準に国によって地方に配分される交付金なんです。このようなものの比率が幾ら増えても、地方の自由度が拡大するなんということはどこにもないじゃありませんか。
<目標額を割り振っただけの補助金削減>
宮本岳志君 大体、この三位一体改革というものには元々高尚な理念てなものはないのです。大体、一兆円の国庫補助負担金の削減を省庁別の削減枠の枠で割り当てるというやり方、この進め方自体にそれがはっきり表れていると私は申し上げたい。
例えば、厚生労働省の割当ては一兆円のうち二千五百億円ということでしたけれども、この割り振りはだれが行ったんですか、財務大臣。
国務大臣(谷垣禎一君) これは、具体的にどういうふうにやっていくかは、総理指示で一兆円というのが十一月出たわけですが、総理指示の趣旨を踏まえまして、全国知事会など地方の各種提言において見直し対象として個別の補助金が指摘されているところを参考にしながら各府省に目標額が設定されたと、こういうことであります。
宮本岳志君 どこで設定したんですか。
国務大臣(谷垣禎一君) これは財務省と総務省が御相談して決めたわけであります。
宮本岳志君 割り当てられたその厚生労働省は、当初、生活保護費の国庫負担率の引下げによってそれをやろうとしたと。で、全国からごうごうたる批判が寄せられると、今度は公立保育所の運営費負担金の一般財源化を盛り込んだと、こういうことだと思うんですね。
国庫補助負担金と、こういっても、地方財政法十条が定める負担金もあれば同法十六条に規定する補助金もあるんです。国庫補助負担金の削減をやろうと思えば、こうした負担金の性格、それを財源として実施される事務事業が国と地方のどちらの責任に属するかの真剣な検討が必要なわけです。
では、財務大臣に聞くけれども、厚生労働省に国の責任ではなく地方で行うべきだと判断される事務事業がちょうど二千五百億円分あると考えた根拠はどこですか。
国務大臣(谷垣禎一君) ちょっと先ほど答弁しましたことを訂正させていただきます。
それは、だれが決めたのか、配分枠を決めたのかというところで、総理指示を踏まえて内閣官房から提示をいたしましたけれども、その際、財務省、総務省において協議しつつ作業を行ったというのが正確なことでございます。
それから、今の厚生労働省になぜ、二千五百億だったと思いますが、割り当てたかということでございますか。これは先ほど申しましたように、いろいろな知事会や市町村長会からそれぞれ、こういう補助金が無駄なものである、あるいは地方に移譲してもらいたいものであると、いろいろな要望が出ておりましたから、そういうものを総合勘案して決めたということであります。
宮本岳志君 知事会や市長会からこういう補助金はもう無駄なので削ってほしいという要望があって、それがちょうど二千五百億円あったと、こうおっしゃるんですか。
国務大臣(谷垣禎一君) いやいや、一兆円というこの補助金改革を成し遂げるに当たりまして、それぞれやっぱり各省庁がいろんな補助金を持っておりますし、それから、何というんでしょうか、それぞれの都道府県や何かがいろいろな要望がございます。結局、余り少ないところにたくさんやってくれといってもこれは無理でございますから、そういったものを総合勘案しながら考えたと、こういうことであります。
宮本岳志君 全然答弁になってないじゃないですか。つまりは総理指示が一兆円だったのでその四分の一を厚生労働省に割り当てたと、ただそれだけのことでしょう。だから、最初は生活保護の国庫負担の引下げでやろうとしたり、あるいは保育所に行ったりと、そういうことになるんであって、何も下から積み上げた話じゃないんでしょう、元から。そうじゃないですか。
国務大臣(谷垣禎一君) それはその枠内でどういう形でやっていただくかは各省庁において考えていただいたと、こういうことであります。
宮本岳志君 全く答弁になってないですよ。
<生活保護費の削減をさせるのが狙い?>
宮本岳志君 では、厚生労働省にひとつお聞きしましょう。厚生労働省は二千五百億の補助負担金の一般財源化を検討した際、先ほど言ったように、生活保護費の国庫負担率をまず引き下げようという案を出されました。この制度は日本国憲法第二十五条の生存権保障に基づく国の責任であるにもかかわらず、なぜこの負担率の引下げが国と地方の役割分担の上で見直すべきものだと厚生労働省は当初考えたのか、その根拠を厚生労働大臣、お答えいただけますか。
国務大臣(坂口力君) この補助金といいましたときに、厚生労働省が半分あります。二十兆ありましたけれども、十兆、十一兆ぐらい近いわけで、もう半分以上厚生労働省の分。それは国民年金、介護、生活保護そして保育所、障害者施設、これで大体もう九五、六%も行くだろうというふうに。
そうした中で、地方で何を持ってもらうかという話になるわけでありまして、二つ挙がったわけでありまして、一つは生活保護で、地方で自由度を高めていただくというのはどうだろうかという案、もう一つは公的な保育所をお持ちいただくというのはどうだろうかと。知事会や、それから政令指定都市の市長さんの会、それから市長会、この、もう三者ともに一致しましたのがこの公立の保育所であったわけでございます。
初め、厚生労働省の方は保育所と、この生活保護の方をお願いをしてはどうか、ただしこのときに、先ほどおっしゃいますように、この財源がこう減っては具合が悪いわけでありますから、財源の確保をしっかりこれでできるということを前提にしてでありますけれども、このことを考えた。
で、生活保護は、地域によりまして十倍の格差ありまして、多いところ少ないところ様々でございまして、こうした問題もありますけれども、これを一つのそれぞれの地域で、例えばその生活保護を受けておみえになる皆さんの中には体の悪い方もあるし、それからなかなか働く場所がないという方もありますから、そういう皆さん方には働く場所もひとつ積極的にやっていただくというようなことで、その自由度が増さないかといったことも考えたわけでありますが、初年度につきましては公的な保育所だけにとどめた、こういうことでございまして、もう少し、だから半分ですから、厚生労働省の持っておりますところ、ですから本当はもっと多い額だったんだろうというふうに思いますけれども、公的保育所だけということになりますと二千五百億程度になったと、結果としてということでございます。
宮本岳志君 今の答弁ですね、厚生労働省は大変たくさんのことをしなきゃならないと。年金も介護も生保も保育所もあると。これ、大変たくさんの大きな額なので、何とかしてもらいたいというところから話をお始めになったわけですね。
それで、大臣は、地域によって十倍の差がある、つまり生活保護を受けているところと受けて、受ける人の数が多いところと少ないところで十倍の差があると、だから地方の自由度を高めてこれをやってもらおうと、こうおっしゃいましたけれども、これはつまりその生活保護の支給率のアンバランスを、国が憲法二十五条に照らせばそう簡単に切るわけにいかないけれども、これを自分たちの手は汚さずに地方自治体の自主性の名の下に減らさせようと、こういうことでございますか。
国務大臣(坂口力君) そうそう決め付けてもらってはいけないわけで、これはそれだけの差があるということは、基準を決めておりますけれども、かなりその基準で自由度もあるわけなんですよ。だけれども、そこはそれぞれの都道府県によって、今、先ほど申しましたように、この生活保護をお受けになっている皆さん方に対する雇用の支援等を積極的におやりになっているところもあるし、そうでないところもあると。そうしたところでかなり自由度が出るのではないかというふうに思う。そのほかの自由度も私はあると思う。
中には、生活保護の基準そのものを都道府県にお渡しして、そこで決めてもらってはどうだという御意見もあるわけですけれども、まあそこは、私は、都道府県もその生活保護のこの基準をもらっても、それはなかなか大変だろうと。それはやはり国の方で決めておいた方がいいのではないかというふうに私は思っております。
宮本岳志君 大臣ね、基準は憲法二十五条なんですよ。憲法で、健康で文化的な最低限度の生活営む権利有すると。この憲法二十五条を基準にして正に考えたときに、今の生活保護の水準というのは、低いことは山のようにありますけれども、高過ぎるなんということないんですよ。そうでしょう。それを全く、高過ぎるからそこを減らさせるんだという考えは全くの間違いであって、そして、そんなものができなかったことはもう当然なんです。できなくなったことは当然なんです。
<答弁に窮して「見解の相違」と逃げる>
宮本岳志君 そこで聞くんですけれども、やっぱり、じゃ生活保護費はまずいということになったと。その上で、今度は公立保育所の運営費の負担金も国が責任持たなくていいと、こうした理由、その根拠は一体どこにあるんですか。
国務大臣(坂口力君) いや、それは持たなくてもいいということを思ったわけではありませんで、それは、公的保育所につきましては、これは各都道府県の知事さん方も私の方に渡していただいてもいいという御意見であった。しかし、それに対する財源についてはそれはお願いしますよということでもって、所得譲与税等でこれは負担をしていただいているところでございます。
宮本岳志君 では、聞きましょう。
公立保育所は自治体の責任でやっているからという理由で運営費負担金を切ることができるならば、民間保育園は民間がやっているからという理由で遠からず民間の負担金も切ることができるのではないかと、こういう声がありますが、これはしないという理由や根拠が、大臣、示せますか。
国務大臣(坂口力君) 公的な保育所は、これはそれぞれの公的な機関がそれぞれの意思によってお決めになった問題であります。しかし、私立の保育所というのはそうとは言えません。これは民間の皆さん方の御意思によって作られた場合もあるわけでありまして、そこは違うというふうに思っております。したがいまして、今回も同じにしなかったということでございまして、これからも私的な、私的と言ったらしかられますね、私立の保育所につきましては、その対象にしないということにいたしております。
宮本岳志君 じゃ、そういうことは一体どこで決められたわけですか。
国務大臣(坂口力君) いや、それはいろいろお話をしましたけれども、厚生労働省でそう決めたということであります。
宮本岳志君 結局、私は理念がないと。それが国がすべきか地方ですべきかということを考えてやったなんという話じゃなくて、まず一兆円という総理の号令があり、そして二千五百億と四分の一を省庁に割り振って、省庁はその二千五百億をどんなふうにするかとつじつま合わせをやっただけなんですよ。結局、あなた方の言う三位一体改革なるものは、何の理念もなければ真剣な検討もないと。結局、適当なつじつま合わせと談合でしかなくて、結果は地方自治体の実情を無視した借金の、国の借金のツケを地方に押し付けると、そういうものにほかならないと思うんですね。こんなもの、どこが改革と言えるのかと。
大臣、これで地方が元気になるとか、自主財源が拡充するとか、地方の自由度が拡大するとか、あなた本気でそう思っているんですか。
国務大臣(麻生太郎君) 見解の相違だと思います。
宮本岳志君 そう思っているのはあなただけなんですね。知事会も市長会も町村長会も、相次いで政府に対し地方交付税の大幅削減への遺憾と懸念を表明しておるわけですし、また地方議会でも今意見書が次々上げられてきているんですよ。
本当に地方に信頼され、地方が元気になる改革というならば、我が党が主張するように、まず第一に、住民に新たな負担増なしの国から地方への税源移譲を行うこと。第二に、歳入中立の立場に立って、税源移譲相当額に見合う国庫補助負担金、交付税総額の減額を行うこと。その際、福祉や教育などの補助負担金制度は守るとともに、地方自治体への総合補助金制度を導入して、自治体が自らの基準と裁量で計画的かつ効率的に事業が進められるようにすること。地方交付税制度についても、税源移譲に伴って自治体間の格差が拡大することになりますから、その是正のための財源保障と財政調整機能を両方ともきちっと拡充すること。この方向にこそ確かな改革の道があるということを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。
昨年、私、個人情報保護関連法案の審議の際に私がやった、警察と武富士との癒着の暴露と追及、これはその後、七月の警察職員の処分、十一月には武富士本社への捜索、十二月の武富士会長逮捕へとつながりました。
<元会長有罪なら武富士は免許取消に>
宮本岳志君 そこで、金融担当大臣に、残された時間、幾つかお伺いしたいと思います。
一点は、新聞報道によりますと、武井会長が逮捕直後に会長職を辞任したのは貸金業規制法上の行政処分を逃れるためだと伝えられております。そこで聞きますけれども、一般論として、仮に貸金業者の役員であった者が禁錮以上の刑に処せられた場合、刑の確定前に既に役員を辞任していれば貸金業規制法上、行政処分の対象にならないのか、その人物が大株主であった場合はどうなるのか、お答えいただけますか。
国務大臣(竹中平蔵君) 一般論としてというお尋ねでございますので、法律の枠組みについて申し上げますけれども、貸金業規制法の上では、法人の役員若しくは重要な使用人、役員若しくは重要な使用人が、まず、禁錮以上の刑に処せられ刑が確定したような場合、貸金業規制法若しくは出資法等に違反し、又は貸付けの契約の締結若しくは当該規約に基づく債権の取立てに当たり刑法等の罪を犯して罰金の刑に処せられ刑が確定した場合、確定した場合であります、その場合に貸金業の登録を取り消さなければならないということが同法の三十七条に規定されております。しかし、刑が確定する前に当該役員を辞職していれば登録取消しの事由には該当しないというのが法の枠組みでございます。
もう一つ役員のお話、役員、失礼、株主のお話がございましたけれども、これも貸金業規制法上、取締役と同等以上の支配力を有すると認められる者に対して内閣府令で定める者、これもまた役員に含まれるということになります。府令で定める者とは何かということになりますが、貸金業者の二五%を超える議決権に係る株式を自己又は他人の名義をもって所有している個人等が規定をされております。したがって、これに該当する個人が禁錮以上の刑に処せられた場合とか、貸金業規制法等に違反して罰金の刑に処せられた場合についても、当該貸金業者は登録取消しの対象となります。
宮本岳志君 もう一つは、政治家との癒着という問題なんです。この間、全国貸金業政治連盟なる団体から、自民、公明、民主などの八十四人の政治家にパーティー券などの形で政治資金が流れていたということが明らかになりました。この団体は、武富士の武井前会長が音頭を取って立ち上げたものでありまして、設立された初年度に当たる二〇〇〇年の収入の七割は武井会長自身とその長男及び次男からの寄附となっております。
この連盟は、出資法の上限金利引下げに反対する運動をうんとこの間やってまいりまして、その結果、昨年、上限金利の再引下げは見送られるという結果になりました。これは、そういった政治家への働き掛けの功を奏したということを意味しているんじゃないでしょうか、大臣。
国務大臣(竹中平蔵君) 出資法の上限金利につきましては、与野党における様々な議論が行われた結果、昨年七月に成立しました貸金業規制法及び出資法の一部改正法案において現行の上限金利を据え置くということになったものと承知をしております。正に与野党における様々な御議論の結果と承知をしております。
宮本岳志君 今、この間、最高裁は二月の二十日にいわゆるみなし弁済制度の適用は厳格にすべきだという画期的な判決を下しました。つまり、出資法の二九%の上限金利ではなくて、利息制限法の一五ないし二〇%の上限を適用することを基本にせよという判決が出たと思うんですね。
私、この際、この上限金利を利息制限法の上限一五%ないし二〇%に引き下げると、こういうことを検討すべきだと思いますし、それを待たずに、直ちに行政としても事務ガイドラインを見直して、この最高裁判決に沿った措置に切り替えるべきだと思いますが、最後に金融担当大臣の答弁を伺って、質問を終わります。
国務大臣(竹中平蔵君) 上限金利の問題でございますけれども、先ほどのいわゆるやみ金対策法の附則におきまして、出資法の上限金利につきましては、施行後三年を目途に資金需給の状況その他の状況、経済・金融情勢、資金需給者の資力又は信用に応じた貸付けの利率の設定の状況等々を勘案、必要な見直しを行うというふうにされていると承知をしております。
したがって、まずは本法律の適切な執行に努めつつ、貸金業の状況等に注視してまいる所存でございます。
委員長(片山虎之助君) 以上で宮本岳志君の質疑は終了いたしました。(拍手)