2月5日 イラク・テロ特別委員会(自衛隊イラク派遣承認案件)

    イラク侵攻を支持したことに無反省の小泉首相 

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<メルマガで断定したことを事実上修正>
<開戦時に言ったことの根拠を示せない>
<米英で戦争の大義に関わる根本問題に>
<「フセイン政権に味方」と言いがかり>
<あまりにもブッシュ言いなりの態度>

 

 

宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。
 総理、あなたは昨年三月の二十日に開始されたイラク戦争に際して、イラクが大量破壊兵器を保有していると、つまり持っているということを繰り返し断言をして、それで戦争支持の最大のこの論拠としてきたわけです。ところが、今この最大の論拠が次々と崩れ始めております。
 イラクで大量破壊兵器を捜すブッシュ政権の調査団長であったデビッド・ケイ氏は、アメリカの議会で、イラク戦争開戦時に大量破壊兵器が存在したことを示す証拠は一切ないと、そしてほとんどだれもが間違っていたと、こう証言をいたしました。

 

<メルマガで断定したことを事実上修正>

宮本岳志君 総理は、去る一月二十六日、衆議院予算委員会で我が党の穀田議員の質問に、イラクの大量破壊兵器保有について、今、未解決、持っていないとも断言できない、持っているとも断言できない、こう答弁して、イラクが大量破壊兵器を保有していると断定してきたあなたの立場を事実上修正をいたしました。
 そこで、総理にお尋ねしたい。あなたは今、持っていないとも持っているとも断定できないと、こう言わざるを得ないものを、昨年、つまりイラク戦争開戦時にはイラクは大量破壊兵器を持っていると断定をしてきたわけです。昨年三月の時点であなたがそう断定した根拠は一体何だったのか、はっきりお答えいただけますか。
内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラクが大量破壊兵器を保有していなかったということは断定できないと思います、いまだに。
 今ケイ博士の証言を引用されましたけれども、それは一部であります。私は、ケイ博士の上院軍事委員会公聴会での証言、一部でございますが、御紹介いたしますが、イラク監視グループの作業は継続する必要があるともケイ博士は述べております。同グループのこれまでの作業に基づく私の判断として、というのはケイ博士の判断として、イラクが国連安保理決議一四四一の重大な違反を犯していたことは明らかである、調査が完了した暁には、一九九八年以降の絶対的に腐敗した体制の下、大量破壊兵器の拡散の観点から、イラクは我々の想像をはるかに超えて危険な国であったことが明らかになろうとケイ博士は述べております。
 なおかつ、NBCのインタビューに答えてケイ博士は、米政府が国民を欺いたということかと問われて、それは公正な見方ではない、開戦前、アメリカ政府、米国情報機関のみならず、フランス、英国、ドイツ及び国連のすべてが、サダムが大量破壊兵器を所有していると考えていた。そして、開戦は賢明であったかと問われ、ケイ博士は絶対に賢明であったと考えるとも答えております。
 私はいまだに、監視グループが捜査を続行していく必要があるという発言のとおり、日本政府としてもこの捜査を見守り、注視していく必要があると思っております。ないとは断定できる状況にあるとは思っておりません。
宮本岳志君 あると断定した根拠を私は聞いているんですよ。あなたが今そこでお読みになったそのペーパー、私もこの手元に持っていますよ。ケイ博士は、正に大量破壊兵器の大量の備蓄はなかったというのが結論だということもはっきり述べているわけですよ。つまり、いろいろ、その上院での証言というのは十時間にも及ぶ聴聞だったと、その中でいろいろ問われて答えたことはあるけれども、しかし生物化学兵器を備蓄していたことを証明する根拠は何も見付けられなかったとはっきり述べた、このことについては一切揺るがないんですよね。
 総理は保有していると断定したんですよ。その断定した根拠を言ってください、答えてくださいと。──いや、総理です、総理が断定したんですから。
内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、過去イラクは保有し使用していた事実があった、そしてイラクが持っていないということを立証しなければならない、この挙証責任、立証責任を果たしていなかった、そういうことから持っていたと断定しても不思議ではないと、当時の状況から私は思っております。

 

<開戦時に言ったことの根拠を示せない>

宮本岳志君 全く説明になっていないですよ。
 あなたが今言ったことは、イラクは過去大量破壊兵器を使用した事実があるということね。二つ目には、国連決議によってイラクが立証せよと、持っていないことを立証せよと言われたが、それが立証されていないということから、持っている、持っていても不思議ではないと、こういう結論に達したと、そういうことでしょう。そういうことでしょう。
 それは、持っていても不思議ではない、持っている可能性があるということを言う論拠にはなり得ても、イラクが現に、イラクが現に大量破壊兵器を持っているということを断定する論拠になり得ないじゃありませんか。どうですか。
内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、イラクが立証責任を果たせばよかったんであって、果たしてないと思うのは、持っていると思っても不思議じゃないじゃないですか。これは見解の相違ですよ。
宮本岳志君 総理ね、あのとき国際社会は正にイラクに対して査察を続けていたわけですよ、あのイラクの戦争の開戦時に。そうでしょう。そのときに、アメリカは開戦に当たって、イラクは大量破壊兵器を保有しているんだと、そう言って、例えば国連安保理でパウエル国務長官は、パネルも使って、一時間半にわたって証拠を示すんだといってやったわけですよね、そうでしょう。そして、査察の継続という点では、正に疑惑があると、疑惑は払拭し得ていないと、だから査察を継続すべきだと、これは国際社会、何の異論もなかったわけですよ。
 しかし、その査察の途中にもかかわらず、正にイラク戦争に踏み切るそのときに、イラクは大量破壊兵器を保有しているんだと、こういって戦争に踏み切った。そして、あなたも、小泉メールマガジンを始めとして、これをこの戦争を支持する理由はイラクが大量破壊兵器を現に保有しているんだと、何度もこれ、言明したわけですね。全くおかしいじゃないかと、何の論拠があってそういうことを言い切ったのかと、そのことを聞いているんですよ。
内閣総理大臣(小泉純一郎君) 全然おかしくない。根拠は、戦争開戦を支持した根拠は、一連の国連決議にのっとっているからです。そして、イラクが本当に持っていないんだったら、決議に従って妨害しないで立証責任を果たせば戦争は起こってないんですよ。そういう全体的な状況から、持っていると思っても不思議でない。しかし、正確な根拠は国連の決議です、一連の。
宮本岳志君 総理ね、総理ね、しかし、あなたが一月二十六日に衆議院予算委員会でお話しになったように、今、正にいまだに未解決であると、今も持っていないとも断言できない、持っているとも断言できない、それはそうでしょう、違いますか。
内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、現在の状況において持っているともいないとも断定できない、そのとおりでございます。
宮本岳志君 しかし、あなたは、昨年の三月ですよ、三月の十三日、三月の二十日、三月の二十七日、正にあなたが、小泉総理、小泉さん自身の言葉として国民向けに百万部以上も出ているというこのメールマガジンでこれをはっきり断定したわけですよ。
 つまり、この戦争の本質は、例えば十三日付けでは、全世界対大量破壊兵器を持っているイラク、こういう問題なんだと。三月の二十日付けでは、大量破壊兵器を保有するイラクの脅威に私たちがどう対峙するかが問題だと。三月の二十七日には、あなた自身がこれまで何度も言ってきたようにと前置きして、この問題の核心はイラクが自ら保有する大量破壊兵器、これを廃棄しようとしないことだと。つまり、イラクが大量破壊兵器を持っているんだと断定したんですよ、そうでしょう。
 そうしたら、なぜこのときに、今となってはどちらとも断定できないと言いながら、このときに断定した根拠は何だったのかと聞いているんですよ。
内閣総理大臣(小泉純一郎君) それは、今まで、過去、イラクが保有していた事実、使用していた事実、なおかつ国連の査察を妨害した事実、そして立証責任を果たしなさい、イラク自身が持っていないということを証明しなさいといったことに対して誠実に履行してこなかった、そういう観点から見れば、断定とした、断定しているとしても不思議じゃない。しかも、根拠は一連の国連決議にのっとったものである、そういうことだと。何ら不思議でない。共産党の立場とは全く違います。

 

<米英で戦争の大義に関わる根本問題に>

宮本岳志君 それは、私とあなたの立場は違いますよ。立場が違うから議論しているんじゃないですか、そうでしょう。
 それで、そんなことを言っているような話は私はあなただけだと思いますよ、あなただけだと。正にデビッド・ケイ氏のアメリカ議会での証言というのは重大な事実として世界では受け止められているわけであります。今このことを受けて、アメリカもイギリスもそういう調査機関を、調査委員会を設置するという流れになってきている。
 それで、まず、私、聞きたいんですけれども、パウエル国務長官は、二月三日付けワシントン・ポストで、インタビューで、ブッシュ政権の戦争突入の決断を支持したけれども、もし自分がイラクが大量破壊兵器を持っていないという報告を受けていたならばイラク侵攻を進めたかどうか分からないと、こう述べたんです。つまり、イラクによる大量破壊兵器の保有が疑惑であるのか、それとも確定した事実であるのか、これによって判断も変わるんだと、こう述べたんですね。これは正に戦争の大義を覆す、そのものを覆す重大問題なんですよ。総理、あなた、そう思いませんか。
内閣総理大臣(小泉純一郎君) 仮定でありますけれども、イラクが持っていないと立証すれば戦争は起こらなかった、事実だと思います。
宮本岳志君 答えていないですよ。
 だから、保有していたということが事実であるのか疑惑であるのか。これによって大きく変わったとパウエルさん自身が言っているんですよ。そうは思わないのかと聞いているんです。
内閣総理大臣(小泉純一郎君) しかし同時に、パウエル氏は、報道ベースでありますが、インタビューに答えて、一年前にCIAが大量破壊兵器が存在しないとの立場を取っていたら武力行使を支持したのかとの質問に対し、過去にさかのぼった仮定の判断はできず分からないと述べるとともに、サダム・フセイン政権は明らかに大量破壊兵器の開発、使用に係る意図を有しており、イラクに対する軍事行動の正しさは歴史が証明するだろうと述べていると承知しております。
宮本岳志君 総理ね、あなたね、全く事態の重大さ、問題の重大さを理解していないですよ。今、アメリカでもイギリスでもこのことが大問題になっているんです。
 ワシントン・ポスト、一月三十日付けでは、アメリカ上下院の情報委員会が戦争前のイラクの大量破壊兵器情報には一連の誤りがあることを明らかにしたと、こう報じました。それによると、両方の情報委員会は七か月にわたってこの問題を調査して、CIAが情況証拠を示す古い情報に頼り過ぎて、正確な分析ができなかったと、さらに、誤った情報が暴走する列車のように走り始め、止めることができなかったと、こう指摘をいたしました。今、アメリカでは、真相解明のための超党派の独立調査委員会を設置して、イラク戦争の大義をめぐる本格的な調査に踏み切るということになったと報じております。
 イギリスではどうか。イギリスのブレア政権はこれまで、あなたのように、まだ調査中で必ず見付かると、こう主張してまいりました。ところが、アメリカに続いて、イギリスでも調査委員会を設置する方向だと報じられています。さらに、それに続けて、ブレア政権は大変、ブレア政権は大量破壊兵器の存在を強調してきただけに、調査を認めることだけでも大きな痛手となると、こういうふうに報じられていますが、つまり、イギリスでは、たとえ政権にとって痛手になろうともさすがにこれはあいまいにできない問題だと、戦争の大義にかかわる根本問題だということになっているんですよ。

 

<「フセイン政権に味方」と言いがかり>

宮本岳志君 総理ね、ないとも断定できないと、そうだけ言って開き直っているのはあなただけですよ。そうでしょう。アメリカでもイギリスでも正にこのことが問われている。あなたも米英の戦争を支持するに当たって正にイラクにおける大量破壊兵器の保有を断定したんだから、なぜそのような誤った断定をしてしまったのか、そのことを明らかにする責任は小泉総理あなた自身にあるんですよ。私はそれを指摘しているんです。そうは思わないのかと。お答えください。
内閣総理大臣(小泉純一郎君) そうは思っておりません。全然共産党の考えと違いますよ。フセイン政権を味方するかのような共産党の論調、これは理解に苦しむ。
 フセイン政権が、自分たちは大量破壊兵器を持っていませんと国連決議にのっとって立証責任を果たせば戦争は起こっていなかったんですよ。アメリカを非難していますけれども、それはアメリカもいろいろな国連の決議を判断して、それぞれの協調体制を取るように努力して、日本としては一連の国連決議にのっとってこのイラクの開戦はやむを得ないということで支持している。根拠は国連決議なんです。国連憲章にのっとってやっているんですから。
 私は、フセイン政権がこの国連決議を尊重して自ら立証責任を果たせば戦争は起こっていなかったのに、なぜ査察を妨害して、持っていないんなら持っていないと言って立証しなかったのか、残念でならない。そうすれば戦争は起こっていなかったんです。
宮本岳志君 まず、日本共産党がフセイン政権の味方をしたというような発言は撤回してください。私がいつそんなことを言いました。
内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、かのごときと言ったんです。フセイン政権の味方したと言っていませんよ。あたかもフセイン政権に何の落ち度もないと、国連決議に忠実に従わなかったということに対して何にも触れないで、アメリカが悪い、日本が悪い、小泉総理が悪いと言うのは、あたかもフセイン政権を味方するかのごときと言ったんです。かのごときと言ったんです。
宮本岳志君 私はそんなこと言わなかったでしょう。イラクに対して、イラクに何の問題もなかったと言いましたか、私は。言わなかったじゃないですか。
 私があなたに聞いたのは、いいですか、私があなたに聞いたのは、あなたが保有を断定したんですよ、私が保有していないと断定したんじゃないんですよ。疑惑でしかないものをあなたが保有と断定した根拠は何かと、それを答えなさいと言っているんですよ。
内閣総理大臣(小泉純一郎君) 先ほどから何回も答えています、同じ。それじゃ、なぜイラクのフセイン政権が国連決議に従って立証しなかったんですか。共産党はそういうことをどう思っているんですか。逆に聞きたいですよ。
宮本岳志君 総理ね、共産党の考えだとあなたは言うけれども、現に私、指摘したじゃないですか。パウエルさんも、アメリカもイギリスもこの問題については調査する必要があるとなっている。世界じゅうがそう言っているときにあなただけが何の問題もない、何の問題もないと言っているだけじゃないですか。正に、私はこのことが今正面から問われているというふうに思います。いかがですか。
内閣総理大臣(小泉純一郎君) 何にも問題ないとは言っていませんよ。監視を続行する必要があるとケイ博士も言っています。これからイラク監視グループが捜査を続行するんです。これを注視していかなきゃならないと。
 共産党はイラクのフセイン政権、立証責任を果たせなかったことについてどう思っているのか、聞かせていただきたい。
宮本岳志君 あなたは、この小泉メールマガジンは今だってバックナンバーで取れますよ。あなたが正にこのとおりのことをいまだに総理官邸の、首相官邸のホームページに掲げて、国民向けにこう説明しているんですよ。あなたがイラク戦争について支持を与えたときの国民向けの説明は、イラクは大量破壊兵器を保有しているんだと、保有しているから、大量破壊兵器を保有するイラクと全世界との戦いだから私は支持するんだと、こう説明した。その根拠を語れと言ってもあなたは何一つ語らない。そうでしょう。根拠を言えと言ったら全く根拠を示すこともできないんですよ。そうだったじゃないですか。示せますか。
国務大臣(川口順子君) イラクは自ら例えばVXガスを二・四トン持っていた、化学爆弾といいますかケミカルウエポンを持っていたということを国連の査察団に対して自ら申告をしているわけですね。
 それを、その武装解除をしたということを説明をしなければいけなかった。したがって、それが十分にされていないわけですから、いまだに問題は全く解決されていないわけです。ということがその正に根拠であると、そういうことであります。

 

<あまりにもブッシュ言いなりの態度>

宮本岳志君 総理ね、私がなぜその根拠を繰り返しあなたに聞くかと。それは、あなたが昨年三月にイラク戦争を支持したその大本になった判断が大きく狂ってきていると、そうじゃないですかと。世界じゅうで問題になって、当のアメリカでもイギリスでもそこを調査しなきゃならないとなっているじゃないかと、このことを指摘したわけであります。
 そのことを繰り返し聞いても全く根拠すら示せない。そして、その誤りを認めようともしない。そして、当のアメリカやイギリスでさえ正にその検証が必要だと、それをはっきりさせなきゃならないと言っているのに、全く何の検討もしようともしないと。それは余りにも無責任極まる態度だと私は思いますよ。正に、アメリカ言いなり、ブッシュ言いなりの態度だと言わざるを得ません。
委員長(清水達雄君) 時間がなくなりました。
宮本岳志君 そのようなイラク派兵は断じて認められないと。直ちにイラクから自衛隊を撤収することを求めて、私の質問を終わります。

 

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