3月27日 総務委員会(03年度NHK予算案)

    NHK幹部の関連会社への「天下り」を追及 

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<天下り先の非常勤で月50万円の顧問料>
<退職間際に観光旅行まがいの海外出張>
<役員のうち8割がNHKからの天下り>

 

 

<天下り先の非常勤で月50万円の顧問料>

宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。
 我が党は、本予算案に基本的には全体として賛成するつもりでおります。しかし、そのことと国会が放送法に基づいてこの予算案やその執行をしっかりチェックする、これは重要な別の問題であって、いささかも弱めていいものではないと考えております。
 今日は、NHKの子会社、関連団体について質問を申し上げたい。
 NHKは、関連団体運営基準というものを作っておられますけれども、その第八条では、「関連団体は、公共放送NHKの使命達成に協力する団体であることを認識し、次に掲げる点を遵守して、社会との調和を図りながら、節度と良識ある事業活動を行う。」。その第一に、「NHKに対する視聴者・国民の信頼を損なう行為を行わない。」と、こう書いておられます。
 私どもに、この間、NHKの子会社や関連会社が幹部職員の退職後の天下り場所になっており、国民や視聴者にとって到底納得できないような実態があるのではないかとの告発を受けました。
 一例挙げますけれども、NHKの子会社の一つにNHKプロモーションという会社がございます。NHK本体が五七%、他の子会社からの出資を含めると実に八八%をNHKが出資する子会社です。ホームページを見ると、役員の氏名はもちろん、その経歴も公表されております。
 昨年六月までこの会社の代表取締役をしていた内林達夫氏はNHKのOBでありますけれども、この人物の現在の役職はどのようになっておりますか。
参考人(山田勝美君) 今はNHKプロモーションの顧問であります。
宮本岳志君 内林氏は、一九九七年六月にNHKの大阪放送局の局長を退職され、その後、子会社の一つのNHKプロモーションという会社の専務から社長となられました。NHKプロモーション代表取締役社長を四年間務めて、二〇〇二年六月二十一日に退任したと。現在は、先ほどお話のあった顧問という肩書であります。
 この顧問というのはどのような役職なのか。常勤であるのか。毎日出社をされておられますか。
参考人(山田勝美君) 毎日出社しているかどうかは分かりませんけれども、現在もNHKプロモーションの事業展開の様々な仕事をやっております。
宮本岳志君 事前にお伺いしたところ、常勤ということではないと、名誉職的なものだという話もお聞かせいただきました。
 これは、報酬というものは出ないのでしょうか。
参考人(山田勝美君) 報酬は出ております。
 NHKの関連団体の社長あるいは理事長をされて顧問に就いています人は、委嘱期間が最長で二年間と、顧問の報酬については月額五十万、年収六百万を上限としております。
宮本岳志君 NHKのそもそも大阪局を退職されるときに退職金が出ていると思うんですね。このNHKそのものを退職されたときの退職金、これは幾らになりますでしょうか。
参考人(山田勝美君) NHKの平均的な職員が六十歳で定年退職した場合の退職金は二千四百九十一万円であります。職員の最高位であります局長級、内林さんは局長級でありましたが、局長級というのはNHKの全職員の〇・七%しかおりませんが、この局長級の退職金につきましては、当然その平均的な職員より若干高いということで三千万円余りということであります。
宮本岳志君 三千万円余りの退職金を受け取って、そしてNHKプロモーションの社長に就任をされたと、専務から社長に就任されたと。

 

<退職間際に観光旅行まがいの海外出張>

宮本岳志君 昨年、社長、このプロモーションの社長を退任するときにも退職金が出ていると思いますが、それは幾らですか。
参考人(山田勝美君) はっきりとした内林さんの退職慰労金については聞いておりませんけれども、普通は、社長を二期四年務めて退任した場合には五百万程度ということになっております。
宮本岳志君 NHK本体を退職した後、関連会社、子会社の役員や社長に天下って、そもそも本体退職のときに退職金を受け、関連会社で数年勤めた後また退職金を受け取り、今の話では三千万、そしてまた数百万の、三千万余りの退職金をNHK退職時に受け取り、それからプロモーション退職時に数百万というオーダーでの退職金を受け取り、そしてその後、顧問に就任して毎月五十万、年間六百万と、二年間の委嘱と聞きましたので一千二百万受け取ると。
 この間、国の官僚に関してもこういった問題というのは厳しい国民の指摘を受けてきたわけですけれども、NHK会長、こういう事態、こういうことが関連会社、子会社で行われていると。僕は到底国民の納得、視聴者の納得、得られないんじゃないかと思うんですが、いかが会長お考えですか。
参考人(海老沢勝二君) 私は、何といいますか、社会通念上といいますか、普通の会社でやっているのと同じやり方でやっているというふうに認識しております。
宮本岳志君 実はそれだけではないんですね。
 内林氏がNHKプロモーションの社長を退任する直前に、昨年五月二十八日から六月五日にかけて、イスタンブール、パリ、プラハ、パリと訪問した。実はその前の社長も、これは招待であって会社の金ではないと聞いたんですが、退任前に業務でスイスに行っております。
 NHKの子会社では社長退任前に会社の金でヨーロッパ旅行に行かせるのかと。これは一体何のためのヨーロッパ旅行だったんですか。
参考人(山田勝美君) それは慣例にはなっておりません。あくまで業務として、仕事のために正規の出張として行っているわけであります。
宮本岳志君 じゃ、何のためのヨーロッパ訪問だったんですか、内林氏は。
参考人(山田勝美君) 内林さんの海外出張につきましては、簡単に申し上げますと、NHKとNHKプロモーションがトルコ関連の展覧会というのをやろうということになっておりまして、その下見のためということと、イスタンブール市内の博物館ほか、パリ、プラハなどでの今後の業務展開に資するために現地の美術館、博物館を訪れたものであります。
 NHKプロモーションは、外国の美術館、博物館からの出品による美術展あるいは展覧会を数多く手掛けておりまして、今回の出張も業務の必要性から実施したもので、退任間際の慰労と云々というようなことでは断じてありません。
宮本岳志君 いや、退任の決まった社長がヨーロッパに九泊十日で、私、聞いたらトルコ文明展のリサーチに行ったと。こんなばかな話は私は、納得、国民の納得、得れないと思うんですよ。帰国してわずか二週間後には社長を退任すること決まっている。トルコ文明展やるときにはもういないんですよ、社長じゃないんです。こういうことをやったら、やっぱりこれは退職前の慰労ではないかというふうに国民は見る。

 

<役員のうち8割がNHKからの天下り>

宮本岳志君 しかも、私の方にもたらされた情報によると、パリから、ある女性タレントと同一便で帰国したという話を聞きましたが、この件について調査いたしましたか、内林氏に確認しましたか。
参考人(山田勝美君) 宮本議員、この件につきましては、去年の十二月に共産党の別の国会議員の秘書さんからお話がありまして、NHKも本人あるいは関係者から詳しく事実関係を聞きました。その結果、出張時の伝票類までさかのぼって調べたわけですけれども、何らそういうことはない、全くの事実無根であるということであります。
 したがいまして、そのような情報をこのような場でお話しになるということは本人の名誉を著しく傷付けるということでありまして、誠に遺憾であります。
 要するに、内林本人は、長年NHKに勤務して、NHK及びNHKプロモーションの事業に多大の貢献があった人で、たとえ、NHKの関連団体の質問の糸口みたいな、きっかけ作りみたいな格好で宮本先生が質問されているわけでありますけれども、同じ職場で働いてきた同僚、先輩ではありますが、本当にこういった格好で名誉が傷付けられると、耐えられません。
宮本岳志君 何を言っているんですか。
 我々はちゃんと調査したんですよ。先ほど、私は、パリから同一便で帰国したと認めているじゃないですか、あなた方だって、事前に。
 しかも、私たちは、その便、JAL四〇六便の座席まで確認いたしました。この二人は隣同士の席に座って帰ってきた、このことまで私どもの調査で明らかになっていますよ。JALの、JALグローバルクラブのメンバーしか座れない席で隣同士だったと。私どもはこれ以上の事実もつかんでおりますけれども、この場では差し控えたいと思うんです。
 だがしかし、私、一言、NHKに申し上げておかなければならないことがあります。
 我々は初め、この疑惑についてそのとき知っていたすべての情報を提供して、NHKに事実確認をお願いした。それに対して、報告に来られたNHKの幹部は、内林はこの女性とは面識もないし一度も会ったこともないと言っている、名誉毀損だ、情報提供者は必ず捕まえるなどとおっしゃって、激しく興奮したやり取りになったと聞いたんです。
 そこで、我々が調べたところ、先ほどのような事実まで分かったんです。何も調査をせずに、マスコミとして情報提供者を守る立場にあるあなた方NHKが情報提供者を捕まえると、そういうことを言うに至っては何をかいわんやだと申し上げたい。NHKのこの姿勢は事実を隠ぺいしようとしたものだと、こう非難を免れ得ないということを私はっきり申し上げておきたいと思うんです。
 私は、こういう受信料が基になり公共性が求められるNHKや関連会社で、NHKから退職金をもらい、関連会社で報酬をもらい、また退任間際にリサーチと称して海外旅行をする、そしてまた、その後も顧問として残って顧問料を受け取ると、こういうことは国民にとって決して納得できるものではないということなんです。更に調査をして、報告を求めたいと思います。
 今日、取り上げたのは一社ですけれども、NHKには、こういう子会社、関連会社が依然として三十九社あります。NHK関連団体三十九社の常勤役員は何名で、そのうちNHKの退職者は何名、割合は何%か、お答えいただけますか。
参考人(山田勝美君) 常勤役員中の三十九団体につきましては、NHKの退職者の比率は八三・〇%であります。従業員中のNHKの退職者の比率は二三・六%、NHKからの出向者の比率は一一・六%であります。
委員長(山崎力君) 宮本岳志君、時間です。
宮本岳志君 八割を占めているんですね、常勤者の、退職者が。私はこういったことは本当に改められなければならないし、そしてやっぱりNHKが公共放送というのであれば、先ほどいろいろやり取りがありましたけれども、関連会社の打合せ料とか交際費とか、あらゆるやっぱり情報を開示していくと、自主的に。
 我々は法的にこのようなことを網掛けるということには反対してきました。しかし、自主的に国民に疑念を持たれることのないように明らかにするということを改めて求めまして、私の質問を終わりたいと思います。

 

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