5月21日  総務委員会(任期付き地方公務員法への討論)

      公務の継続性・安定性を損なう任期付き職員採用 

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<官民癒着と不安定雇用を拡大するもの>

 


<官民癒着と不安定雇用を拡大するもの>

宮本岳志君 私は、日本共産党を代表して、地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律案に対する反対の討論を行います。
 本法案は、地方自治体の研究職員に続いて一般職職員にも任期付雇用の制度を広げるものです。
 この法案による採用の対象となるのは高度の専門的知識又は優れた識見を有する者とされ、地方自治体は業務上の必要性や時間的な制約を要件として職員の任期付採用を選択できるとされています。このように、本法案の適用要件は極めて抽象的で幅広い解釈を許すものであり、一般行政のあらゆる分野への任期付職員の配置に道を開くものとなっています。
 任期付職員採用のこのような無限定な拡大は、全体の奉仕者としての地方公務員制度をゆがめ、公務運営の安定性、継続性を損なうことにつながるものであり、住民本位の地方自治の在り方に決して良い影響は与えません。
 本法案に反対する理由の第一は、本法案に基づく任期付職員の選考採用が、政治的任用の持ち込みと官民癒着の拡大につながることです。
 公務員の採用は、公平で客観的な競争試験に基づいて行われることが原則となっています。これは、情実による人事を排除し、能力の実証に基づく成績主義に基づいて任用を行うことが、中立、公正な行政の遂行のために必要だという観点に立脚しているものです。これに対して、本法案による採用は、高度の専門的知識や優れた識見が必要だという抽象的な基準に基づくその都度の判断で、自治体の当局が個別に職員を採用することを可能にし、情実や一部の利益に沿った採用への歯止めがないものとなっています。
 既に実施されている国家公務員の任期付任用は、人事院による承認が要件とされ、法の趣旨に基づかない任用が一応はチェックされる仕組みになっています。これと比べて、都道府県や政令市の人事委員会の機能は極めて不十分なものにすぎません。さらに、圧倒的多数である一般市や町村には、その人事委員会すら存在していないのです。
 反対理由の第二は、職員の任期付任用の導入が、自治体リストラが進む中で地方公務員の待遇の悪化につながるおそれがあることです。
 安心して働ける公務職場を確保することは、住民本位の行政サービスを安定的に提供する前提となるものです。今日、地方自治体においても、賃金職員など不安定雇用の拡大、定員の削減や賃金の抑制が公務員労働者の働きがいを損なうものとなっています。このような状況の下で、新たに任期付という名目での不安定雇用を拡大することには賛成できません。
 最後に、公務員制度について政府が行っている検討について、全体の奉仕者としての地方公務員の本来の在り方からも、労働基本権の回復こそが求められていることを指摘して、討論とします。


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