3月20日 総務委員会(02年度予算案の委嘱審査)

     世界の趨勢となっている18歳からの選挙権付与 

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<世界の86%の国で18歳選挙権を実施>

<自民党への入党の資格も18歳以上>

 

 

<世界の86%の国で18歳選挙権を実施>
宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。
 先日、自民党の下村衆議院議員や野田聖子議員も含む全政党から国会議員が参加をして、選挙権年齢の引下げを考える国会集会が開催されました。その後、超党派で第一回の国会議員懇談会も開催されております。
 選挙部長にお伺いしますが、日本国憲法は選挙権年齢を特定しておりません。公選法第九条で二十歳と決まっております。公選法で選挙年齢を二十歳と最初に定めたのは何年か、そのとき二十歳とした根拠は何か、お答えいただけますか。
政府参考人(大竹邦実君) 選挙権年齢につきましては、明治二十二年の衆議院議員選挙法の制定以来、年齢満二十五歳以上とされてございますけれども、昭和二十年十二月の衆議院議員選挙法の改正によりまして現行の二十歳以上に引き下げられたところでございます。
 このときに、衆議院選挙の改正法の提案理由説明におきましては、教育、文化の普及状況、一般民衆の向上、特に戦時中におきましての社会経済的活動の実際に徴しまして、近時青年の知識、能力著しく向上し、満二十年に達しました青年は、民法上の行為能力を十分に持っておりますのみならず、国政参与の能力と責任観念とにおきましても欠くるところはないものと存ぜられると理由は述べられております。
宮本岳志君 民法上の成人年齢満二十歳、これと連動させて論じる議論がずっと続けられてきたんですね。ところが、先ほど言われましたように、戦前は選挙年齢は満二十五歳だったわけです。しかし、民法は一八九六年の制定ですから、選挙年齢が二十五歳のときも民法上の成人年齢は二十歳だったわけで、実は民法第三条の規定というのは選挙年齢を直接定めたものではないということは明らかだと思います。
 もうこの二十歳というのを定めてから六十年近くたっております。なるほど、当時は世界の多くの国々も二十歳ないし二十一歳というのが多かったんですが、今日ではどうかと。
 資料@を見てください。これは国立国会図書館の調査室が作った資料です。この資料にも出ておりますけれども、改めて確認しますが、国連加盟国の中で十八歳あるいはそれ以下の選挙権を採用している国がどれだけあるか、サミット諸国ではどうか、お答えいただけますか。
政府参考人(大竹邦実君) 国連に加盟しております百八十九か国のうち、下院議員の選挙年齢が把握できましたのは百七十か国でございますけれども、そのうち十八歳以下の者に選挙権を付与している国は百四十八か国と承知しております。
 なお、サミット参加国につきましては、我が国以外は十八歳と承知しております。
宮本岳志君 この国会図書館が作った表で数えたら百六十八か国中、百四十五か国、八六・三%が十八歳あるいはそれ以下と。我が国が世界の趨勢に大きく後れているということは一目瞭然だと思うんです。
 そこで、大臣にお伺いしたいんですが、これはやっぱり先進国並みに引下げを検討すべきではないかと思うんですが、いかがですか。
国務大臣(片山虎之助君) 選挙権年齢の問題は、民法上の成人年齢や刑事法での取扱いなど、我が国の国内法全体の体系との整合性というような関連も十分考えなければならない、そういうことも検討事項だとこう思いますが、いずれにしましても、選挙の基本にかかわる問題ですね。選挙権年齢をどうするか、ひとつ国会において各党各会派で十分な御議論をいただいて適正なる御結論を出していただければ私は十分ではないかと、こういうふうに思っております。
宮本岳志君 そういう答弁が繰り返されてきたわけですよ。
 それで、現状も決して整合性があるとは言えないのです。労働基準法上の保護規定は十八歳未満となっておりますので、十八歳になればこういった保護からは外されます。また、十八歳でも、働けば当然所得税納税の義務を負います。このように成人と同様の社会的な義務はあるのに選挙権だけは与えないというのは、これは不合理だというふうにも言えると思います。

 

 

<自民党への入党の資格も18歳以上>

宮本岳志君 各政党の入党資格はどうかと私、調べてみました。今日の資料Aに各党の規約を付けておきました。我が党や民主党はもちろん与党である公明党も十八歳以上を入党の条件としております。自民党が付いていないんですが、明文で書いたものがなかったんです。
 大臣、自民党は何歳から党員になれるか、それは御存じですね。
国務大臣(片山虎之助君) 私が答えるのが適当かどうか、まあ党員でありますけれども、現在の自由民主党の党則では年齢について年齢制限を定めた記述は見当たりません。
 そこで、党の職員の方に聞いてみましたら、内規があるんです、入党取扱いに関する内規、満十八歳以上であることが要件ですと。ただし、総裁公選規程によれば、党員で総裁の選挙権を有する者は満二十歳以上で党費を二年以上納めた人だと、こういうふうになっているようでございます。
 これは、私も勉強させていただいたんです。
宮本岳志君 そのとおりなんです。文面には出ておりませんが、十八歳なんです。これは自民党本部に私も直接問い合わせて確認しましたので、間違いございません。
 自民党、民主党、公明党、共産党、自由党、社民党とすべての党が十八歳から入党を認めております。政党の党員になるということは、選挙での投票などよりもずっと自覚的な政治活動に当たるわけです。今日、すべての政党が十八歳に達した青年が政治活動に参加するにふさわしい資格と能力を持っているということを認めております。
 我が党は綱領に十八歳選挙権を掲げておりますけれども、民主党さんも基本政策に掲げておられますし、公明党や社民党も選挙などで公約をして十八歳選挙権ということで取り組んでこられました。正にこれは十八歳選挙権を実現する状況が熟しているというふうに私は思うんですね。
 かつて大臣も、平成十一年三月九日、野田自治大臣は、十分検討する価値があると、そういう時期にあると答えておられますし、平成十一年八月五日、太田総務庁長官は、提案されれば賛成をしようと思っていると、こういう、個人的にはですね、そういう御答弁もございました。
 片山総務大臣、これは個人的な見解でも結構ですので、そういう時期にあると、そして、やはり検討すべきだというふうにはお考えになりませんか。
国務大臣(片山虎之助君) 先ほども御答弁いたしましたが、各党各会派で十分御議論賜ればいい問題ではないかと、こう思っておりますが、おまえ個人はどうかといいますと、今の十八歳というのはそれじゃ十分なる思慮分別があるかどうかというようなことについてのいろんな意見がありますよね、いろんな意見が、私の意見じゃありませんが、そういう国民の十八歳に対する意識の成熟というものもある程度必要だろうと、こういうふうに思いますので、いろんな観点から総合的に検討すべき課題であると私は考えております。
宮本岳志君 今、私の意見じゃございませんがとおっしゃいましたが、片山大臣は昨年の六月六日、「やはり政治に参加をするには、思慮分別があり、それだけの社会的責任を果たす人でなければいかぬと思います。」と、自分の意見として述べているんですよ。
 私、これは先ほど確認していただいた自民党の党員の入党規定から見てもおかしいと思いますよ。そうしたら、自民党という党は思慮分別があるかどうか分からない社会的責任を果たせない年齢の人を入党に当たって党員の要件にしているということになるじゃないですか。やっぱり、自ら十八歳を入党要件にしているということは、その年齢は、そういう思慮分別があり、そしてそれだけの社会的責任を果たし得る年齢であると見ているということなんですよ。だから、これは全政党全会派一致できる問題だと。
 これは、是非、大臣にも一歩踏み出していただくし、また各政党各会派の今後の熱心な御議論をお願い申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。



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