3月22日 総務委員会 (一般質疑)

   大臣の政治資金・郵便局のぐるみ選挙

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<政府公報を使って大臣の趣味を宣伝>

<KSD豊明会からパーティ券代として百万円>

<「お聞きになるなら小泉さんに」と総務大臣>

 

<政府公報を使って大臣の趣味を宣伝>

宮本岳志君 日本共産党の宮本岳志です。
 昨日の予算委員会で、自民党の亀井議員が、ある野党候補者とマスコミの問題を取り上げられました。大臣もその場でおられましたし、答弁もされておられました。その質問では、我が党の春名衆議院議員の昨年の質問とその答弁を、大変珍しいことですけれども、自民党の方から御評価をいただきました。
 昨年の総選挙前、通産省の新聞広告に当時の深谷通産大臣が顔写真入りで登場した。これは明白な事前運動ではないのかとの質問に、当時、青木官房長官が、今後いろいろな広報活動の中で政府がやるものについては国民の皆さんに誤解を与えないような形でやるべきだ、十分その点には今後注意していかなければならないと答弁したということを自民党の方が述べておられました。公職選挙法の改正まで求める質問に対して、大臣も検討したいと言っておられましたね。
 そこで聞くんですが、きょう配付した資料の一、文芸春秋の最新号です。「省庁再編で総務省は何を目指すか」、あなたの顔写真が大きく入った八ページにわたる対談記事です。最初と最後をつけておきましたけれども、最後には「政府広報 総務省」とあります。
 大臣、あなたもことし改選のはずですけれども、これは明白な事前運動ではないですか。
国務大臣(片山虎之助君 文芸春秋のこのシリーズ、「これからのにっぽん」は政府広報がずっとやっているものでありまして、いろんな大臣が登場してきて、今回は、今月号は私ということで出たわけでありまして、それはしかも総務省の仕事をわかりやすく説明してほしいと、こういうことで答えたわけでありまして、何ら事前運動に当たるものではありません。
宮本岳志君 事実だけちょっと確認したいんですが、この文芸春秋の広報掲載にかかった経費、これひとつお答えいただけますか。内閣府。
国務大臣(片山虎之助君) いいですか。私が答えましょうか。毎月やっているんだから。
宮本岳志君 じゃ、大臣答えてください。
国務大臣(片山虎之助君) 「これからのにっぽん」はずっと毎月やっておりまして、四月号は私でございますが、五月号は文部科学大臣が登場するようになっておりまして、その前は、例えば法務大臣、環境庁長官、通産大臣、総務庁長官と、こういうふうにずっとシリーズで出ているわけであります。
宮本岳志君 額ですよ。
国務大臣(片山虎之助君) 額はこっちが言うよ。私が知るわけがない。
政府参考人(勝野堅介君) お尋ねの文芸春秋の片山大臣インタビューの掲載費用でございますけれども、約五百七十万円でございます。
宮本岳志君 大臣、実は深谷さんもあなたと同じような答弁をされているんですよ。政策を大臣として説明しただけだと。それに対して、青木さんは、誤解を与えないように今後十分注意すべきだと述べたんです。
 深谷さんがどれほどひどい広告を載せたのかと調べてみました。二月の十五日付朝日新聞、資料二につけてあります。なるほど顔写真は大きいですよ。しかし、中身を見ますと、なるほど内容はほぼ通産省や中小企業庁の政策らしきものになっております。
 ところが、片山大臣の今回のこの文芸春秋の広報、三百四十三ページ、左上の囲み、「ジョギングで楽しむ外国の朝」、この記事を見てくださいよ、まさに片山さん個人の宣伝じゃないですか。これは、まさにそのために書いている文章だと見ざるを得ない。いかがですか、大臣。
国務大臣(片山虎之助君) これは、このシリーズは、それぞれの大臣が登場していろんな省の役割や施策をPRするシリーズですよね。
 そこで、総務省というのは建制順が一番最初ですし、三省庁の統合という意味で大変国民の皆さんにも関心があるということで恐らく私をといったことでありまして、その左上は人柄をあらわすためのそういうページが特にあるわけで、趣味を言ってほしいと言うから、私はジョギングをやっている、外国でもやっている、そういうことを書いたわけでありまして、これは私の人柄をあらわす意味で、何らの選挙運動だとか事前運動だとか、妙な色眼鏡で見られるのは大変心外であります。
宮本岳志君 五百七十万円の国費を使ってやっているわけですから、そして前回もそういう議論が得られて、誤解を与えないようにすべきだと、そういうふうになっているわけですから、今後、誤解を与えないようにすると、それはよろしいですか。
国務大臣(片山虎之助君) 誤解を与えることはやりませんが、この件は何ら誤解を与えていないと思います。

宮本岳志君 これは何も亀井議員に指摘されるまでもなく、公職選挙法第百五十二条にかかわる問題なんですよ、この問題は。きのうそういう議論があったじゃないですか。しかも、大臣はその公職選挙法を所管する大臣ではないですか。その点でもしっかり襟を正してやっていただきたいと思うんです。

 

<KSD豊明会からパーティ券代百万円>

宮本岳志君 次に、大臣の政治資金についてお伺いしたい。
 配付資料の三に昨年度の片山大臣の資金管理団体、片山政経懇話会の政治資金報告がつけてあります。報告書によりますと、いわゆる片山さんの議員活動十周年と国会対策委員長就任を祝う会、これに当たってパーティー券の購入、豊明会中小企業政治連盟から百万円というのがあります。
 あなたは、衆議院の答弁で、返した方がいいかなと私は判断しまして連絡をとったら、豊政連は解散して、そのときはもうなかったと述べられました。
 それなら聞きますけれども、あなたはこの百万円は返せるものなら返した方がよいお金だとお認めになるんですね。この百万円は返した方がいいお金か、返さなくてもいいお金か、はっきり御答弁ください。
国務大臣(片山虎之助君) いろんなことを言われますが、この件につきましては政治資金規正法のしっかりした手続をとって、その範囲の中ですべて処理しているわけでありますが、私はこのパーティー券をKSDに引き受けてもらったときには、こういう団体とはつゆ知らなかったと。そういう意味ではいささか不明であるのかもしれぬので、返す相手がしっかりあるならばそういうことも検討しようと、こういうことを申し上げましたわけでありまして、豊政連は解散しておりますし、豊政連ですから、パーティー券を購入いただいたのは、KSDは受け取るいわれがないというような御返事でございましたので。ただ、そのパーティーにも豊政連の方が何人かお見えになっていたと思いますので、その辺を総合的に考えて、返せるものなら返した方がいいかなとは思っておりますが、今のところはまだそうしてはおりません。
 ただ、それは相手が、私はその時点では何ら存じ上げなかったけれども、結果としてはああいう団体であったということがその事由であります。
宮本岳志君 語るに落ちるとはこのことだと思うんですね。返した方がいいお金を返せなくて依然としてお持ちになっているということになるんでしょう、では。返さなければならないお金というのは、それは潔白とは言い切れないということじゃないですか。潔白ならば返す必要はないじゃないですか、何らやましいところがないとおっしゃるならば。この点でも、私は、あなたは政治資金規正法を所管する大臣ですから、これまた人一倍責任重大だと、この問題に特別に重い責任があるということを申し上げておきたいと思います。
 政官業の癒着で選挙運動、党員集めをやっているのは決してKSDだけではありません。特定郵便局長会を初め郵政の現場が自民党の集票マシンになっていると、これはもはや公然の秘密であります。
 まず、大臣に聞きますけれども、全国の特定郵便局が事実上自民党の集票マシンになっている事実はお認めになりますか、大臣。
国務大臣(片山虎之助君) 今の件で、委員がやましい、やましいと言うのは大変失礼な話でございまして、私個人がどうするかの問題で、あなたにとやかく言われる問題じゃありません。
 それから、この特定郵便局長会は、これは任意団体でございまして、当府と何の関係もございません。

宮本岳志君 いや、大臣の政治資金について聞いているんですから、とやかく言われる筋合いはないと言うのは言い過ぎですよ。

 

<「小泉さんに」聞けと総務大臣が答弁>

宮本岳志君 それと、そもそも特定郵便局が自民党の集票マシンとなっている事実はあるんですかと聞いているんです。お答えください。
国務大臣(片山虎之助君) 存じ上げません。
宮本岳志君 これは公然の秘密なんですよね。
 私、きょうここに「郵政民営化論」という本を持ってまいりました。この本の編者の一人は自民党の小泉純一郎氏です。この中で小泉氏がはっきり述べているんですよ。「選挙のとき、郵政省の約三十万人の職員はどの役所よりも選挙運動を一所懸命やってくれる。特定郵便局長は国家公務員ですが、それでもやっている。税務署職員が「この候補者を支援しなかったら調査に入るぞ」などと言って選挙運動をやったらきっと大問題になると思いますが、なぜか郵政省の職員だけはこれだけ選挙運動をやっても批判が起こらない」、「自民党に対しては特定郵便局長会というのが約二万くらいあって、これが票を集める。」と、二百十一ページ、活字になっているんですよ。
 これは小泉さんはうそを言っているんですか。大臣、どうですか。
国務大臣(片山虎之助君) 私はその本を知りませんし、どうぞお聞きになるなら小泉さんにお聞きください。
宮本岳志君 そうしたら、具体的な事実をお示ししたいと思います。
 配付資料の四は、近畿特定郵便局長会の兵庫県内の各地区会長と副会長あてに自民党の大樹支部が出した通知です。こう書いてあります。「平成十二年度の党費納入については、近特より連絡によりご存知の事と存じますが、本年は来年度等の関係で九月末日までに納入いただくことになりました」と。これ「近特」というのは近畿特定郵便局長会、そして「来年度等の関係で」というのは、これは昨年の文書ですから、ことしの参議院選挙に郵政OBが立候補する関係でということです。一人当たり党員数十名、党費は十人分、三万五千円と書かれてあります。
 こういうものが一人一人の特定局長へのノルマとして押しつけられている、その事実をこれは示していると思いますけれども、これは即刻是正すべきじゃないですか、大臣。
国務大臣(片山虎之助君) 任意団体が何をやろうが、それは私は何ら知る立場にもないし、それは御理解賜りたい。
宮本岳志君 特定郵便局長というのは国家公務員じゃないんですか。
国務大臣(片山虎之助君) それは国家公務員でしょう。
宮本岳志君 国家公務員が党員になることは差し支えないが、党員集めをすることは違法であると、昨年の質疑で人事院もお認めになっておりますし、当時の平林郵政大臣もはっきり答弁で述べておられます。この文書が示すのは、党員集めをやっているということを示しているわけですよ。だから、こういうことをやってもいいとおっしゃるんですか。
国務大臣(片山虎之助君) 国家公務員は法律や人事院規則で政治的行為の制限が課せられておりますから、それを逸脱するようなことはしてはならないのは当たり前の話であります。
宮本岳志君 そうしたら、何をやろうが知ったことではないというのはどういう答弁なんですか。
国務大臣(片山虎之助君) あなたの言われる御点は事実認定をしっかりしなければならない問題でございますから、それは私の方は何らの事実認定もしておりませんし、軽々にそれがいいとか悪いとかは言えない。
 一般論として、特定郵便局長も国家公務員であることは確かでありますから、私どもの方から何回もそういう意味では通知を出し、注意を喚起しております。
宮本岳志君 私の方から事実を示して、そしてこういう問題の是正を求めているわけですから、やはりきちっと調査をするということが必要だと思うんですよ。
 もう一つ、では事実を挙げましょう。
 朝日新聞の紙面に最近こういう注目すべき投稿が掲載されました。甲府市の上野巌さんという六十七歳の方の投書です。「十年近く前まで私も郵政省の末端の職場にいた。管理職員に任命された時、同時に有無を言わさず自民党員にされ、党費を徴収された。それも妻と二人分である。むろん強制したなどとは上部では言わないだろう。そして実在する職員であるから、確かに架空党員ではない。こちらも子供を学校に通わせ自分の生活もあるので逆らうわけにもいかず、在任中は従うしかなかった。」と、こう述べておられるんですね。
 これは朝日新聞に実名で載ったんですよ。郵政の職場で自民党員を強制的に集めさせているという事実、これは事実としてあるんじゃないですか、大臣。
国務大臣(片山虎之助君) いや、何度も申し上げておりますが、委員が言われるような事実を私は承知する立場にございません。
 ただ、何度も繰り返しておりますが、国家公務員は国家公務員として守るべきあれがあるということは何度も注意いたしております。
宮本岳志君 その国家公務員の守るべき範囲を逸脱したことが行われていると。その事実を私はここで大臣にお示ししているわけですから、調査すべきじゃないですか。調査しませんか。調査すべきじゃないですか。
国務大臣(片山虎之助君) いやいや、それは委員に指摘されたから個々の事実を調査するというようなことはなかなか我々の立場としては難しいわけでありますから。
 ただ、御心配の点も確かにあるということは私も承知いたしますので、さらに注意を喚起いたします。
宮本岳志君 この上野さんという方は、私は直接電話で話をさせてもらいました。KSDの事件を見て、世間に自分が体験したことを知ってもらわなければならないと思って投書した、退職後しばらくして後輩に尋ねたら、やはり後輩も自民党員にならざるを得なかったと言っていた、今ももちろん続いていると、これははっきり現場の方が述べておられましたよ。
 資料の六には、近畿地方会としての総選挙活動の総括文書だと思われる「今次取り組みの反省について」という文書もつけておきました。この反省文を見ますと、「今回も自民党府連―大樹支部―現職への情報流通がスムーズでなかった。」とか、あるいは「平素の局長夫人会は、選挙の時は「大樹女性部」であることの理解・認識が夫人会に徹底していなかった。」、これはまさにこういうことが実際に議論されているわけですよね。
 これは本当に、今回こういう問題を徹底して調査をして、改めてこの委員会に調査結果を報告していただきたい。委員長、ひとつ御検討いただきたい。
国務大臣(片山虎之助君) 調査するつもりはありませんが、御注意の向きはさらに徹底いたします。
委員長(溝手顕正君) ただいまの宮本議員の件でございますが、後刻理事会で協議をさせていただきます。
宮本岳志君 農水省は三月十九日付で、土地改良区の適正な業務運営の確保についてと、ちゃんと調査していますよ、土地改良区で党費立てかえがあったという問題で。総務省だって当然やるべきだと言っておきたいと思います。

 大臣は、先ほどの文芸春秋の広告で、座右の銘は「信なくば立たず」だと、こう言っております。今一番必要なのは、政治に対して失われている国民の信頼を回復すること、そのために私は役立ちたいとまで言っております。それならば、こういう調査も徹底してやる。それでこそ信を取り戻すこともできるんですから、この点についてしっかり取り組む、そして調査結果も洗いざらい出すということを要求して、私の質問を終わります。

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