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= たけし Express −No.145− ■ 2006年6月19日 ■ =
               

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◇サッカー・ワールドカップ、応援熱に思う…「スポーツ文化」とは?

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◆ワールドカップサッカー・ドイツ大会が開幕!過熱する応援…

 サッカーの第18回ワールドカップ(W杯)ドイツ大会が始まりました。
初戦でオーストラリアに逆転勝利を許した日本代表は、1次リーグ突破を目
指して18日、クロアチア代表と対戦し、痛恨のスコアレスドローに終わり
ました。しかし、決勝トーナメント進出へ、まだ望みが消えたわけではあり
ません。最後の最後までたたかい抜いて欲しいと思います。

 さて、ジーコ・ジャパンへの応援熱は、ヒートする一方のようです。気に
なったのはテレビのニュースでもやっていた、新潟県十日町市からの報道。
新潟県十日町市は一昨年の中越地震で大きな被害を受けた街ですが、4年前
の日韓W杯では、クロアチアのキャンプ地になりました。その時芽生えたク
ロアチアとの友情を大切に育み、今回の大会でも街をあげてクロアチアを応
援してきたというのです。

 ところが、決勝トーナメントをかけて日本とクロアチアが対戦することに
なり、「困った」というニュースでした。クロアチア一色だった街は、慌て
てブルーのユニフォームなどジーコ・ジャパンのグッズも取り揃えたとか…
「さすがにこれ以上クロアチアを応援すると、『どこの国の国民か』と言わ
れかねかいので…」などという商店主のコメントも流されていました。

 私は、ここにはわが国におけるスポーツ文化に対する不理解と、スポーツ
観戦態度の未成熟が示されていると思います。大好きな国クロアチアと自国
日本が対戦するのですから、「困る」どころか、本当のスポーツ好きなら、
これほどうれしい、ラッキーなことはないはずです。これを「困った」など
と受け止めてしまうのは「勝敗」だけが先に立ってしまうからにほかなりま
せん。日本が勝ってもクロアチアが勝っても、「最高のゲーム」ではないで
しょうか。

 結論として市民のみなさんは「両方ともがんばれ!」という応援をして下
さったようで「さすが」です。市民の感覚は健全だということでしょうか。
それとは対照的に気になるのは、テレビ中継でのアナウンサーや一部解説者
の試合報道のしかたです。「がんばれニッポン!」は、まあいいとしましょ
う。それが徐々に相手の「スタミナ切れ」や、反則など、まるで「敵失を期
待する」かのような報じ方に流れがちなのは、あまり気分のいいものではあ
りません。

 選手たちは、勝とうが負けようが、日本もクロアチアも、もちろんオース
トラリアもブラジルも、選手たちはわれわれから見ればとても真似のできな
い高い技術と能力を持ったスポーツマンです。その両方にきちんと敬意を払
い、勝負にこだわらずに熱い声援を送る、これこそ本来のスポーツ愛好家の
精神ではないでしょうか。ナショナリスティックな熱狂は、スポーツ文化と
は相容れません。

 そういえば小坂文部科学大臣。トリノオリンピックのフィギュアスケート
で金メダルを獲得した荒川静香選手の訪問を受けた際に、ロシアのスルツカ
ヤ選手が「こけた時は喜んだ」などと発言してひんしゅくをかいました。あ
わてて「配慮に欠けた」などとするおわびコメントを発表しましたが、こう
いう文科大臣が語る「愛国心」ってどういうものなんでしょうかねえ。

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                           2006年6月19日


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