久しぶりのオフ、「県立琵琶湖博物館」を訪ねました
昨日はJR守山駅前のビジネスホテルに宿泊、今は「インターネット予約」で簡単にホテルが予約できて便利です。料金も1泊6000円以下ですからリーズナブルです。さて、今日は久しぶりのオフ、急いで大阪へ帰ることはありません。守山駅前の「守山市駅前案内所」に入って、あれこれパンフレットなどを見てみました。今日はあいにくの雨…これは行くとしても屋内でないとキツイですね。
「びわ湖の足あとの、ここが入口」というパンフレットが目に止まりました。「滋賀県立琵琶湖博物館」守山市と草津市の境目、琵琶湖に突き出した「烏丸半島」にあります。パンフレットによると「JR守山駅西口からタクシーで20分」とあります。さっそくタクシーに乗って出かけました。入場料は大人600円。ちなみに滋賀県在住者で65歳以上の方と、学校行事で入る場合は無料とのことでした。
そのせいでしょうか、小中学生の多いこと…子どもたちがワイワイがやがや言いながら「ワークノート」を片手にゾロゾロと入ってきます。その中を、ネクタイ・スーツ姿のおじさんが一人で熱心に展示物に見入っているという状況…。しかし、展示物は実に充実していました。まず私が感激したのは、琵琶湖の湖底深く水中から引き上げられた「葛籠尾湖底遺跡」からの土器類を見られたことです。
先日、古本屋で買って一気に読み終えた小江慶雄氏の「水中考古学入門」(NHKブックス)に「葛籠尾湖底遺跡」について書かれてあり、そこからの引き上げ品をぜひ見てみたいと思っていたからです。「葛籠尾湖底遺跡」は、琵琶湖北端の葛籠尾崎という半島の沖合、水深数十メートルもの深い湖底にある有名な遺跡で、縄文時代から平安時代にかけての数千年にもわたる長いあいだの遺物、それも土器だけが完全な形ででてくるのが特徴です。
これが「謎」とされ、その原因について様々な仮説が提出され議論が続けられてきました。前出の小江氏は「おそらく湖底遺跡に近い葛籠尾崎の東側の波打際に縄文早期以降、永く存在した集落址が、ある時期以降再三の水位の上昇によって侵蝕され、そのために遺物包含層が解体し、遺物類が徐々に水中に浮遊し、土器類は口縁部を上に向けて揺れながら降下し、東沖6、700メートルの湖底にたどりつき、そこに定着して湖底遺跡を形成したと推定される」と書いておられましたが、博物館の展示では「これらの遺物は偶然のこったのではなく、なんらかの意図をもってそこにのこされたと考えられています」と書かれていました。
琵琶湖の地質や出土した化石の展示も充実していましたし、なんと言っても水中生物については「水族館」も含めて大規模であるばかりかきわめて学術的で、目を見張るものがありました。見て回っていると、「ワークノート」を持った小学生たちが質問してきて、答えているとだんだん子どもたちが「先生」って呼び始めて、「ほんまの先生みたいやなあ」などということになって…ひとときの「にわか先生」体験もさせていただきました。
驚いたのは琵琶湖に生息する「ギンブナ」の生態です。「ギンブナ」にはメスしかいないとのこと。「雌性発生」といわれるメスだけで子孫をつくります。では精子は必要ないかというと必要で、それは近縁種のキンブナやニゴロブナ等のオスの精子が発生を開始するのに必要だというのです。しかしオスの精子は発生の刺激となるだけで、遺伝的には貢献しません。秘密は染色体数にあるとのこと。染色体の数は、他のフナ類が100(2n)であるのに対してギンブナの染色体数は多くの場合150(3n)で「3倍体」と呼ばれます。
大変勉強になりました。帰りにはレストランで「ブラックバスの天丼」を食べたり、ショップに寄って「近江商人の理念」(小倉榮一郎著)という本を買ったり…しかしこの博物館にも地方財政危機の影響は忍び寄ってるようで、今年度から県の財政事情により、いくつか展示室のサービスを一部休止しているところがありました。残念なことです。(「滋賀県立琵琶湖博物館」について詳しくはホームページhttp://www.lbm.go.jp/をご覧下さい)
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