またまた眉唾…与党の母子家庭児童扶養手当削減の「凍結」
9月21日付けの「東奔西走」で紹介し、「しんぐるまざあず・ふぉーらむ。関西」の原田恵理子さんから「私たちの運動の勝利です」というメールをいただいた「与党が母子家庭児童扶養手当削減を凍結」とのニュースの雲行きが怪しくなってきました。(詳しくは「東奔西走」のページhttp://www.miyamoto-net.net./column/bustle/1190417776.htmlをご覧下さい)
この間の報道によると自民・公明両党は福田内閣発足に伴い、格差問題に取り組む目玉政策の一つとして、母子家庭に対する児童扶養手当削減を凍結することで合意していましたが、「対象を低所得世帯に限る方向になった」というのです。その理由は厚生労働省の06年度調査で、「母子家庭の経済環境が改善していることが分かった」からというひどいもの。
これにより当初の自公与党合意の削減凍結は約160億円規模とされてきましたが、わずか「数億から数十億円程度」にしぼんでしまいます。これが事実とすれば、またも「眉唾」だったということになりますね。
児童扶養手当は、離婚などで母子家庭の生活が激変しないよう、所得に応じて、世帯当たり月額9850〜4万1720円(児童1人の場合)を支給する制度。この間、自民・公明がすすめてきた「社会保障改悪」で、来年4月からは5年以上受給している世帯について、支給額を最大で半分まで削減することが決められました。今年3月末時点の受給者は95万5844人。
参議院選挙の審判と国民の怒りの声を受けて、自民・公明両党は9月下旬「凍結について早急に結論を得て措置する」ことで合意しました。ところが、厚労省が昨秋、約2000世帯を対象に実施し、約1500世帯が回答した調査の速報値で、母子家庭の「母親の就業率が上昇し、平均年収も引き上がった」などと言うのです。
しかし、その厚生労働省の「06年度全国母子世帯等調査」の結果では、2005年の母子家庭の平均年収は213万円で、02年の212万円に比べて「増えた」といってもわずか1万円。全世帯の平均収入を100として比べた場合、母子家庭の収入は37.8と三分の一程度にすぎず、調査を行った厚生労働省でさえ「依然として低い水準にある」としています。
後期高齢者医療制度の保険料徴収の「凍結」も、全員ではなく1300万人といわれる対象者の内、「子供らの扶養を受ける人」約200万人だけ、残る1000万人は払わねばなりません。それに続いて母子家庭の児童扶養手当削減「凍結」もこのありさま…私が「『凍結』ではなく『廃止』が必要ですね」と述べたとおりになりました。今こそ「廃止」をめざして、国民運動と野党共同を抜本的にすすめるべき時です。
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