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自衛隊情報保全部隊事件と個人情報保護法、そして「海幕三等海佐開示請求者リスト」事件

 志位委員長が記者会見で明らかにした、自衛隊の情報保全部隊が国民を対象にした監視活動を日常的におこなっていることを示す内部告発文書について、私は6月8日「今日のタックル」で、私が参議院個人情報特別委員会でおこなった論戦にもふれつつ論じました。(詳しくは「今日のタックル」http://www.miyamoto-net.net./column/diary/1181323984.htmlを参照して下さい。)

 私はこの個人情報特別委員会での論戦で、この質問の前年、2002年に、防衛庁が情報公開請求を行った市民のリストを密かに作成していたことがわかり、大問題になった事件を取り上げ防衛庁(当時)の個人情報収集の問題点について追及しました。実はこの事案については、その後防衛庁自身が「調査報告書」をまとめ発表しています。

 これは防衛庁自身によって「海幕三等海佐開示請求者リスト事案」と呼ばれるもので、海上自衛隊のある三等海佐が海幕情報公開室勤務当時、情報公開請求者について、氏名、住所、連絡先、請求する文書の名称等の他に、情報公開業務に必要な範囲を超えた個人情報(「受験者の母」「反戦自衛官」等)を付加した開示請求者リストを作成し、これを日頃業務上関係のあった内局各幕の情報公開室の担当者や以前から顔見知りであった海幕調査課担当者等にフロッピーディスク等で配布したという事件です。

 この問題を調査した防衛庁は報告書の結論として、「海幕三等海佐開示請求者リスト事案について、海幕三等海佐が個人情報を含むリストを作成し配布したことは、行政機関電算処理個人情報保護法に違反するものである。また、調査過程において、空幕情報公開室の一部室員及び防衛施設庁施設部に係る行政機関電算処理個人情報保護法の違反という事実が判明したことは誠に遺憾である」と、その非を認めています。

 そして「リストに掲載された方々には、困惑と憤りを覚えられたことと推測され、また、国民の皆様が安心して情報公開請求を行うことについて疑念を与える結果になったことは大変残念である。個人に関する情報を安易に利用することは、行政機関電算処理個人情報保護法の趣旨に照らし、適切とは言えず、防衛庁としても深く反省しているところである。誰にでも広く利用できるという情報公開法の趣旨に合致するよう公正な運営に努めなければならないことは言うまでもない」と述べました。

 さらには、「これらの考えの下、可及的速やかに関係者の処分を行う考えであるが、同時に、今回の事案によって国民の信頼を著しく失墜し、個人情報保護行政に多大な影響を与えた責任を組織全体として猛省するとともに、再びかかる事案が起こらないよう今後の行政運営に万全を期していく所存である。」と報告書を結んでいるのです。 (詳しくは防衛省のホームページhttp://www.mod.go.jp/j/library/archives/list/chosa41.htm#01を参照して下さい)

 この事件は調査報告書でも、この三等海佐が「個人の発意により」このようなリストを作成して配布したとされており、それでも当時防衛庁は「深く反省」「組織全体として猛省する」と述べたのです。ところが今回の「情報保全部隊」事件で防衛省は「何が悪い」と言わんばかりの「居直り」に終始しています。

 「個人の発意」でやったことなら「猛省」するが、組織ぐるみでやることについてはいっさい謝罪もしないし、決して止めないというのが防衛省の態度のようです。いよいよ私の参議院個人情報保護特別委員会での論戦が今日的意味をもつ情勢となってきたようです。

 
 
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