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赤旗連載「『構造改革』の現場−−タクシー乱戦」に登場

 12月4日から「しんぶん赤旗」紙上に「『構造改革』の現場−−タクシー乱戦」という連載がはじまっていますが、今日付の第3回「企業内ホームレス」で私のコメントが取り上げられています。この連載は11月9日に私が赤旗社会部の芦川章子記者から取材を受けたもの。彼女の署名入りの記事になっています。(11月9日付「今日のタックル」http://www.miyamoto-net.net/column/diary/1131572099.htmlを参照して下さい)

 今日の連載には大阪タクシー協会の三木源一郎会長もコメントを寄せて下さっていますが、2000年の「道路運送法」改悪は「タクシー破壊法」とでも言うべき、労働者の生活と健康の破壊と業界の事業秩序の崩壊を進めるものでした。当時すでに過剰だったタクシーの台数を「需給調整規制」を撤廃して、「あとは野となれ山となれ」式に「市場原理」なるものにまかせようと言うのですから…

 そもそも運輸省はこの法改悪以前、運輸省が定める計算式から導いた「基準車両数」(適正と考えられるタクシー台数)の2割増しを目安に、それを超えるような増車は認めないというかたちで需給調整規制を行ってきました。それを超えた場合には運輸局長名で「減車通達」まで出してきたのです。しかし、それ自身決して守られてはきませんでした。

 この需給調整規制の撤廃が議論になった1999年時点の「地域需給動向」で見た基準車両数と現状の台数との比較は、大阪市域交通圏で166%、当時の二階運輸大臣の地元である和歌山の紀南交通圏にいたっては実に191%、「2割り増し」どころか2倍に迫るものでした。「運輸省がこれまでの規制のもとで減車通達まで出してさえ減車されずにきたものを、経営者の自主的判断に任せて減車が進む保証がどこにあるのか」と私は迫りました。

 その時の縄野自動車交通局長の答弁が、「需要が低迷する中で、運転者の賃金も残念ながら低下傾向にある。運転者の確保も困難となりつつあることをあわせ考えると、規制を見直しても増車意欲がこれまでどおり強いとはいいきれない」という驚くべきもので、つまりは「運転手の賃金も下がって、食えなくなったら運転手が減って、車も自然と減るだろう」などという話でした。

 私はこの委員会の質疑でタクシー労働者から預かった手紙を読み上げました。「私は四十八歳のタクシー乗務員です。妻と小学生の息子が二人おります。私の昨年の年収は三百四十二万円でした。妻も働いておりますが、扶養の範囲内ということで、二人の収入を合わせても五百万円に届きません…」から始まって「お願いです。タクシーの規制緩和をやめて下さい。今すぐやめて下さい。道路運送法を変えないで下さい。そうでないと、私は死んでしまいます。今でさえくたびれているこの体が、ほんとうにボロボロになってしまいます。お願いします。私を助けて下さい。」で終わる悲痛なものでした。

 大臣も議場の他党議員たちも、さすがにしんと静まって神妙に聞いていました。そして追い詰められたあげくに逃げ込んだ答弁は「著しく過剰になった場合は『緊急調整措置』がある」というものでした。なるほど「緊急調整措置」という仕組みはたしかに法律の中に書き込まれてはあります。しかし、その発動用件はきわめてハードルが高いし、しかもたとえ発動されたとしても「減車はしない」というものです。

 だから私は、この「緊急調整措置」というものは「燃え広がるまで出動しない消防車」だ。しかも減車しないというんだから「出動しても火を消さない消防車」だ。こんなものが何の歯止めになるのかと真正面から指摘したのです。それでも当時の二階運輸大臣は、「今御質問のような状況、環境に立ち至った場合には、私たちは積極的にこの制度を活用してまいりたい」と言いました。

 今まさに、当時私が質問したような状況そのものに立ち至っています。タクシー台数は2001年末からさらに1万5000台も増え、タクシー労働者の収入は私が議場で読み上げた手紙の労働者の半分程度という人がざらにいます。労働者が食えなくなっても台数は減ってなどいないのです。それでも政府はいっこうに「緊急調整措置」など活用していないではありませんか。

 さすがにこの10月から国土交通省の諮問機関「交通政策審議会」に「タクシーサービスの将来ビジョン小委員会」が設置され、道路運送法の改正も視野に入れた検討が始まったようです。今こそ2000年の第147通常国会で、この問題に対して誰が何を語り、どういう態度をとったのか、法改悪後5年間の現実にてらして厳しく検証し、その責任をきっぱりと明らかにするべきときです。

 
 
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