松葉杖で動くようになって身にしみて気づかされたこと
今日はのっぴきならない私用で、大阪市内に出なければなりませんでした。先月末の骨折以来、はじめて電車を使って大阪市内まで出かけました。今日使ったのは南海電鉄、地下鉄、JR環状線の3つの路線。駅から先はやむなくタクシーを使いましたが、移動に四苦八苦しました。
私は国会在職中の2000年5月、参議院交通・情報通信委員会で政府の「交通バリアフリー法案」への日本共産党修正案の提案者になるなど、「障害者の移動の権利、交通権は憲法が保障している基本的人権である」との立場で、この問題に深くかかわってきました。(詳しくは「国会論戦データ」http://www.miyamoto-net.net/sanin/000509b.html#%89%E6%96%CA%83g%83b%83vを参照してください)
しかし、今回自ら足を骨折し、実際に松葉杖をつき、階段を避けて電車に乗って移動してみて、鉄道駅など交通機関の「バリアフリー」の現状は、まったく不十分だということを痛感させられています。そもそも現状の「バリアフリー化」というものは「ワンルートの確保」、つまり「段差なく移動できるルートが1本あればよい」というものです。
大阪市内の駅は、基本的にすべて「バリアフリー法」の整備基準である「一日乗降客5000人以上」という基準に該当し、ワンルートが確保されていなければならないはずですが…その「ワンルート」というものが地下鉄の地下道につながるビルのエレベーターを使わなければならないものだったり、どこにエレベータがあるのかまったくわからなかったり、表示もきわめて不十分。
とにかく移動に健常な時の2倍から3倍時間がかかります。そうすると乗り継ぎなども乗り外してしまって、トータルでもやっぱり2倍程度の時間がかかってしまうのです。この不便たるや、実際にそうなってみないとやっぱり身にしみては、わからないものですね。
それは政府の「バリアフリー」へのとりくみが「基本的人権の保障」という観点ではなく、「ワンルート確保」つまり「どんなに不便であっても移動が可能でさえあればいい」という発想にたったものだからです。もちろん慣れてくればもっと使いやすいのかも知れませんが、「これではとてもバリアフリーとはいえないなあ」というのが率直な思いです。
今日一日動いてみて、とくに遅れているのは「JR西日本」、京橋の駅なんて「エレベーターは?」「ないです!」ですものね。これでは障害を持った人は使いようがない…。しかし障害というものは、今の私のように、怪我や病気、加齢で誰でもがそうなる可能性をもっているもの…けっして障害者だけの問題ではないですよね。
2000年に成立した「バリアフリー法」には、たしか「5年後見直し」規定があったはず。来年の通常国会がその期日にあたるはずです。「バリアフリー」の名に値する法律へ、もっと当事者のみなさんの声や思いが反映される法律に改善させなければなりません。その思いをいっそう強くする体験でした。
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