プロフィール 活動ダイジェスト たけしと語る たけしを語る
ムービー メールマガジン 国会論戦データ たけしの日記帳
東奔西走 お便り紹介 こぼれ話 トップページ
 

竹中平蔵氏の大阪での演説を斬る!(長いが注目!)

 朝から東淀川区に入り、石川かんじ大阪市会議員とご一緒に街頭から訴え。夜は茨木市で業者後援会の決起集会で講演しました。国民にとっては「百害あって一利なし」の郵政民営化を「改革」などと強弁し、郵政一本で総選挙を切りぬけようと必死の小泉内閣。しかし郵政民営化がなぜ改革といえるのか…その中身は、すべてウソとごまかしばかりです。

 私は国会で、まさにこの「郵政問題」を専門にとりくんできた議員、小泉さんや竹中さんよりこの問題の中身にもっとも詳しい人間です。彼らがいったいどんな演説をしているのかと思っていたら、竹中平蔵参議院議員(郵政民営化担当大臣)が富田林や松原でやったという演説が私のもとに届きました。

 彼は言います「さあ、考えて下さい.郵政というのは一体どんなことをやっていますか?みなさんの大切な手紙や小包を運んでくれます、宅配便と同じように物を運んでくれるんです。そして、みなさん郵便貯金をしています、預金の口座で決済もできます。銀行と同じです。あと簡易保険もできます。生命保険の一種です。でも、考えてみたら宅配業、銀行業、保険業、どれをとっても民間にできることばかりではないですか。それを今なんと26万人の国家公務員が行っているんです。国家公務員で続ける必要があるんですか?国家公務員は身分保障があるんです。だから、みなさん国家公務員のままいたくて反対したわけでしょう。こんなことしてて、いいんですか?

 今から2年経つと、日本全体の人数が減り始めますよ、少子高齢化の時代が本当に来るんです。今私は56歳ですが、私が80歳になるころには、日本全体の人口が今より1000万人も少なくなっているんです。そんな少子高齢化の時代に、もし民間にできることを国家公務員でやりつづけたらどうなりますか。とんでもない役人天国ができて、税金をたくさん払う重税国家になるんです。そんなことになったら、将来の日本はむちゃくちゃになる。だから、今回の選挙は、民間でできることは民間でやって、小さな政府をつくるのか、それとも役人天国重税国家、大きな国家になってしまうのか、その大切な選択の選挙なんです。郵政民営化ができなくて、他のどんな改革ができるんですか?」

 忠実に紹介しておきました。竹中氏とは個人的面識もありますが、中身のないことをぺらぺらと上手にしゃべる人ですからねえ。では、私が彼のウソとごまかしを暴いて見せましょう。

 まず前段、郵便と宅配便、郵便貯金と銀行、簡易保険と民間生保、「同じことをやっている」というのがウソです。阪神大震災でも中越地震でも、郵便は避難所にいる被災者まで探し出して配られましたが、民間の宅配便は取り扱いストップ、郵便貯金も被災者には通帳と印鑑がなくても、本人確認だけで「臨時払い」で払い出しましたが、民間銀行はやりませんでした。通帳紛失の時の再発行手数料も郵貯は無料です。どんな山奥にも、離島にも郵便局はあります。これらはすべて採算を度外視しなければできないことです。

 民間の宅配便、銀行、生保は「同じようなこと」はやっていますが「同じこと」はやっていない。ここにまず第一のウソがあります。民間がやるのは「儲かること」です。同じようなことのうち儲かるところをやっているのであって、採算を度外視したようなことをやるわけはありません。

 彼らが「民営化が効率化につながる」と考えている以上、いずれにしても今の事業のうち不採算のところは削るのでしょう。もしまったく同じように「儲からないこと」もやるのだったら、なぜ効率化になるのでしょうか。しかし、この「不採算」の部分こそ国民にとって最後の命綱であって、切ったら命にかかわる大切な仕事なのです。郵政は「民間にはできないこと」もやっているのです。

 ここには引用しませんでしたが、竹中氏は演説の終わり頃で「郵政民営化しても、地元の郵便局は絶対なくならないんですよ。郵便局のネットワークはちゃんと維持していく」とも述べていますが、他の人が言うならいざ知らず、竹中さんがこういうことを言うのを信用するわけにはいきません。竹中氏は金融担当大臣として、銀行に不良債権の処理を無理矢理押しつけ、弱い中小企業を次々つぶさせてきた人です。銀行に向かって「困る人がいるなら、不採算なこともおおいにやって下さいよ」なんて一度でも口にしたことがあるのですか?あなた。

 では「民間にできるところは」民間にまかせて、「民間にできない」ことはこれまでどおり国や自治体がやることにしたらどうでしょうか。これこそ竹中さんや小泉さんをたきつけている民間銀行・生保がもっとも望むところです。「儲け」だけもらえるのですから…これを「クリームスキミング」(クリームの掬い取り…「美味しいところだけ食べる」という意味)と言います。現に国鉄が民営化されたJRでは儲からない路線を廃止してきましたが、生活の足を失う住民の強い要望で、その後を自治体などが「第3セクター」方式の鉄道会社をつくって引継ぎ、全国いたるところで深刻な赤字が降り積もっています。

 同時に後段、「民間でできることは民間でやって、小さな政府をつくる」というのもウソです。だいたい、郵政職員はたしかに国家公務員ではありますが、公社になる前、100年前に郵便局ができた時から「完全独立採算」制…厳密に言うと郵政本省の高級官僚以外はビタ一円税金で給料を払っていません。竹中さんが言うように民営化しても、一円の税金の節約にもならず「小さな政府」には決してならないのです。

 竹中さんは郵政事業を国家公務員で続けてはならない理由を「国家公務員は身分保障がある」からだとしています。つまり、民間の労働者の身分を「不安定で当然」としたうえで、公務員でなくせば「コストが削減できる」という考え方ですね。ぜひ考えていただきたいのは、「働くものの身分は公務員であれ民間であれ、保障されなくていいのか?」ということです。なるほど、いま民間では身分保障もまったくない「不安定雇用」がまかりとおり、働くものは次々切り捨てられています。しかし、これがよいことなのでしょうか?あなたは「切り捨てる」ほうの人なのか「切り捨てられる」ほうの人なのか…圧倒的に切り捨てられる側でしょう?

 竹中氏は彼が80歳になる24年後…つまり2030年ごろの少子高齢化日本について語っています。日本人は2030年になっても「身分保証」もなく「不安定雇用」のまま、企業にいいように使い捨てられなければならない。そうしないと「日本はむちゃくちゃになる」と竹中さんは言うのです。ちょっと待ってください、竹中さんのお好きなアメリカのハゲタカ銀行の経営者たちは「身分保障」どころか、一生かかっても使いきれない巨万の富を築いています。ではわれわれはそういう人たちがフェラーリに乗り、ヘリコプターで世界を飛びまわるために、孫子の代まで「不安定雇用」に甘んじなければならないのか…。

 騙されちゃダメですよ…ニューヨークに住民票を置く、ハゲタカの子分にね。

 
 
Copyright (C) 2001 TAKESHI MIYAMOTO All rights reserved. 本サイトの内容を無断で複写複製することはできません。