深刻な実態が明らかになりつつある「アスベスト」問題、政府の責任は重大
アスベスト(石綿)が原因の肺がんや「中皮腫」などが大問題になっています。経済産業省が15日に明らかにしたところによると、健康被害者は建材メーカーなどで29社462人にのぼり、うち27社374人がすでに死亡しているという調査結果を発表しました。しかしこれには家族、下請け、孫請けなどは含まれず、被害実態のごく一部です。
さらに、石綿が主な原因とされるがんの一種、「中皮腫」による死亡者は、政府が統計を取り始めた1995年以降6000人を超え、今後40年間で10万人にのぼるとも言われ、事態は極めて深刻です。しかし、そもそも政府はこれまで被害実態の調査すらしてきませんでした。
こうした事態を招いた原因は、70年代にすでに石綿使用の有害性が医学的に指摘され、国際的にも明らかになっていたにもかかわらず、75年吹きつけ作業の原則禁止の措置をとったものの、発がん性が特に強いとされる青石綿、茶石綿の使用さえ1995年まで放置してきたことにあります。
主な石綿製品の使用の原則禁止措置がとられたのは昨年のことです。安全対策も不十分なまま大量の石綿の製造と使用を続けてきた企業と、危険性を認識しながら長期にわたって使用を容認してきた政府の責任は重大です。また、86年のILO総会で採択された石綿使用安全条約の批准を今日まで放置してきた政府の責任も断じて看過できません。
日本共産党国会議員団は、70年代から労働者の健康被害や環境対策を国会質問などでとりあげ、早急な製造・使用等の全面禁止を政府に強く求めてきました。たとえば私の同僚だった井上美代参議院議員(当時)は2003年3月24日、「石綿(アスベスト)ばく露による健康被害への対策に関する質問主意書」を提出。国民を健康被害から守る立場から、政府が「全面禁止」の方針を明らかにし、「積極的に危険性の周知等を行う」ことを求めてきました。(質問主意書全文はhttp://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/syuisyo/156/syuh/s156017.htm)
ところがそれに対する政府答弁書は「消費者が石綿そのものに触れる可能性が少ないこと及び石綿含有製品を業務として使用する者に対しては情報提供が行われていることから、石綿含有製品の情報提供に関し、御指摘のような措置を講ずる必要はない」などと、まったく事態の深刻さを見ないものでした。つい2年前には、まだこのような答弁を繰り返していたのです。(答弁書の全文はhttp://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/syuisyo/156/touh/t156017.htm)
わが党国会議員団は7月14日、小泉首相あてに「アスベスト(石綿)対策に関する緊急申し入れ」をおこないましたが、この問題での地域住民の不安に答えるとりくみが緊急に求められています。私の手もとに国会議員団から届いた資料を見ても「特定粉じん(アスベスト)発生施設」は大阪府府下にも約200ヵ所、とくに私の住む岸和田市をはじめ、豊中市、高槻市、東大阪市、泉南市、阪南市、美原町(堺市と合併)が多くなっています。
ただちに調査と実態究明をすすめ、地域住民のみなさんとともにとりくみを強めるために、7月23日に吉井英勝衆議院議員(党国会議員団アスベスト問題対策チーム責任者代理)を招いて党として緊急の学習・交流の場を持つことにしました。私もこのとりくみの先頭にたってがんばります。
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