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生かして返して欲しい

 朝から新幹線で帰阪し、その足で大阪高裁へ。2年前私が地方公務員災害補償法の質疑で取り上げ、地方公務員災害補償基金を追及した、堺市の教員、故・鈴木均先生の控訴審の判決日でした。判決は地裁判決をくつがえして遺族が逆転勝利、14年間にわたる長い闘いの末、ついに勝利判決をかちとりました。

 これで、和歌山県橋本市職の故辻田豊さんの過労自殺の事例、神奈川の保育士・岡野三重子さんの頸肩腕の事例、と併せて私が質問で取り上げた事例は完全勝利しました。

 まずは鈴木さんおめでとうございます。でも私は、実は、決してめでたくはないと思っています。若く勤勉な中学教師が職務の過重で命まで落とし、しかもそれが「公務上の災害である」というあたりまえのことを認めさせるのに、なぜ14年もの歳月をかけた裁判をしなければならないのか・・・。

 だいたい、基金にただちに公務上認定してもらったとしても、本当は遺族にとっては決してありがたくもないのです。「補償なんかいらない、生きて返して欲しい」これが遺族の当然の思いでしょう。それを公務上認定すらせず、14年も裁判をさせて、高裁判決が出て、やっと認めるというのでは、あまりにもひどすぎるではありませんか。

 二度とこのような裁判をすることのないように、いや二度と公務の職場から、過労死や過労自殺などを生むことのないように・・・そういう思いを胸に私の住む町、岸和田市で起こった「中3生虐待事件」の調査に行きました。

 岸和田での調査の内容は、「東奔西走」に書かれてあるとおりです。しかし調査してみて愕然としたことがあります。「岸和田子どもと家庭相談センター」は岸和田市から南、岬町までを含む広大な地域を担当しています。その人口60万人、子どもの11万6000人、それをなんと、たった2人の児童虐待担当職員で担当しているとのこと、あまりにもお粗末な体制です。

 「結局すべてのしわ寄せが、子どものところに押しつけられている」・・・いてもたってもいられない思いで聞きました。子どもを守ることは大人社会の第一義的な責任だということを、みんながあらためて銘記して市民をあげたとりくみが求められていると実感しました。

【写真】大阪府岸和田子ども家庭センターを調査

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